コンビニで、手のひらに乗るくらいの小さいサイズのお弁当を見るようになった。
コロナ禍以降コンビニ弁当を買う層がこれまでより広がり、小さなサイズのお弁当の需要が増えたからだと聞いたことがある。
それにしてもだ、渋谷のスクランブルスクエアにある紀ノ国屋で見つけた「miniどんぶり」は小さかった。
いよいよの小ささであった。
驚き続けてしまう小ささ
これが、買ってきたminiどんぶり、焼肉丼とナシゴレンである。
これくらい小さいとミニチュア感が出てくる
どんぶりのサイズは小さめのお茶碗くらい。
とくにナシゴレンの方に、精巧に通常サイズを縮小した手腕を感じる。
目玉焼きがうずらの卵で作られており、調理の態度がもはやミニチュアを作る職人と同じだ。
このminiどんぶり、店頭では他にもローストビーフ丼(商品名は「醤油香るサラダビーフ丼」とあった)、と「無水トマトカレー」の4種類が並んでいて。どれもこのサイズだった。
昼ごはんとして選んで2~3個を買ったり、ほかのお惣菜と組み合わせて買うお客さんが多いのだそうだ。
なるほど、いろいろなどんぶりが数種類楽しめるのはいいなあ、人気もあるんだろうなあと、まっとうに感心する一方で、やっぱり
ちいさいな!!!
という、物体のたたずまいにシンプルに驚き続けてしまう。
コンビニの「ちいさいお弁当」よりもさらにもうひと周り小さい
冒頭で小さなコンビニ弁当が増えたと書いたが、たとえばはじめて見たときにその小ささに驚いたセブンイレブンの「一膳ごはん」は、ごはんが150gのシリーズである。
それに対し、miniどんぶりはごはんが80gだ。
miniどんぶりは、一般的に感じる「ちいさいな」のその先にあるちいささなのだ。
マトリョーシカをあけていったときの「あっ、まだ小さいの出るんだ」と、あの思いをまさか弁当に感じるとは。
このminiどんぶり、作っているのは紀ノ国屋ではなくタカラ食品工業という会社が展開している「献心亭 匠」というお店で、実店舗もエキュートの赤羽と立川にあると聞いた。
と、懸命に情報らしい情報を書こうとしているが、お気づきのとおりこの記事で言いたいことは、
「どんぶりがちいさいと人はずっとびっくりしちゃう」それのでみある。
まだびっくりしてる。
寿司なのかもしれないと思った
驚きながら食べてみる。小さなお椀にはぎゅっとごはんが詰まり、分厚く具がのっている。思ったよりもずっと食べ応えはある。
すごく上手に作ってあって、どちらもとてもおいしい。
ナシゴレンってこんなにわかりやすくおいしい食べものだっけ。もっと珍しい味がしておいしいと、そういう方向の味だと記憶していた。しっかり研究してがっつりローカライズした結果か。
ちょっと笑ってしまったのが、特に焼肉丼でそうだったのだけど「寿司なのかもしれない」と、頭が徐々に小さい丼を寿司とみなそうとしはじめたことだ。
箸で一口分をすくうと、ごはんの上に焼肉がちょこんとのって、寿司の1貫のように見える。
このminiどんぶりは全部で4~5口分くらいだから、ぎゅっと寿司が詰まっているみたいに見えてくるのだ。
一皿が小さいといえば、印象として寿司が浮かぶのかもしれない。
寿司だと思うと急に納得して小さいと感じなくなった。
小さいごはんは寿司と処理する。思いもよらない自分の思考回路に気づかされました。