ケニアにも「嫁姑問題」はあるのか聞いてみたら、わりとえげつない感じだった…【カンバ通信】第277回

ロケットニュース24

ジャンボ! ケニアでタクシードライバーをしているチャオスです!! 今回もリクエストボックスに届いた質問に答えて行くよ〜っ♪


「嫁姑(よめしゅうとめ)のいざこざってありますか? コロナのロックダウンで奥様が、チャオスさんの実家にいましたが、仲は良いですか?

わたしは、同棲中の彼(49)が休みの度に母親と出掛けるのがモヤモヤします。彼母とわたしの仲は、微妙です……。」


──嫁姑問題か……。答えよう……(遠い目をしながら)。

ケニアには、奥さんと、夫の母親との間に、ベリービッグなプロブレム(非常に大きな問題)がある。そうか……日本もなのか……。


ケニアでは、だいたいこうだ。


まず男性(息子)が初めて結婚した時、母親は喜ぶ。

「わたしの息子が結婚したよ〜っ!」と、家族、親戚はもちろん、友達にまで電話して報告しまくる

買い物とかで外に出ても、近所の友達に会ったり、仲の良い店の人に会ったりしたら「わたしの息子が結婚したよ〜っ!」と知らせまくる


これが2〜3ヶ月続く。


その「ハッピー期間」が終わると、なぜか人が変わったように真顔になり、夫の母親(姑)は、奥さんに対する不満を言い始めるようになる。


たとえば。


奥さんが料理や洗濯をしている時。


なんだいこの(まずそうな)料理は


ちゃんと洗濯物が洗えてないねぇ


「(料理の量に対して)これっぽっちしか食べさせてあげないのかい


……とか。さらにだな。


「(妻に対して)あんたは、ほんっとに、よく食べる人だねぇ


……ってね。つまり「仕事は半人前なのに、食べる量だけは一人前だねぇ」っていうイヤミというか。そんな感じらしいんだ



まだ奥さんは、そんなに料理が上手じゃないよね。お母さんに比べたら。しょうがないじゃん。

でも、まあ、お母さんは、そう言っちゃうのが常(つね)みたいでね。ケニアでは。


いずれにしても、ここまで関係がこじれたら、離れたほうがいいわな。離れたほうがいい。ウン。


というのも、質問にもあったけど、ロックダウン中、郊外マチャコスの街にあるウチの実家に妻と娘を残して、俺はナイロビに戻っていたんだよね。


その時にいろいろあったらしくて……(遠い目)。


ちょっと話が脱線したけど、ここまで嫁と姑の関係がこじれたら、夫が間に入って話し合わなければならない。というか、話し合った。

解決方法は「離す」しかないんだけども、いちおう話し合った。そんで、結論的には、母を実家に残して、妻と娘をナイロビに連れて帰った。


いろいろあったんだ、オレにも。


いずれにしても、解決方法としては「別に住む」だろうな。もしも、夫の母親と一緒に住んでたとしたら、妻と一緒に住むための小さな家を建てるとか。

アパート(マンション)を借りるとか。ようするに金(カネ)だよな。金がないと解決できないよな。



その点、ちょうどウチ、嫁姑問題がヤベ〜ことになってるな……みたいな時にロケットニュースの連載が始まったから、本当に助かったんだよ。

カンバ通信がなかったら、たぶん離婚してたよ。これ本当。


でもね、いまは非常に良い関係になっているよ。だいたい2ヶ月ごとに、妻と娘を連れて実家に行くようにしているのね。

たくさん買い物をして。食べ物とか、日用品とか、スーパーでたくさん買って、それを持って行くっていう名目でオレの母親に会いに行くわけ。

そしたらものすごい喜んでさ。オレの奥さんに対する反応も、だいぶ柔らかいものになってさ。距離感なんだな〜って思うよ。距離感。クルマの運転も距離感。クワヘリ!


執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

Source