2002年に流行った「カスピ海ヨーグルト」はスーパーで買えるしうまい

デイリーポータルZ

21世紀のはじめごろ、「カスピ海ヨーグルト」を作るのが流行った。

「なんだかとてもいいヨーグルトらしい」とか「妙にねばり気があるらしい」などのうわさと一緒に、当時大学生だった私のもとにもカスピ海ヨーグルトの種菌がやってきた。

友人がひとり「種菌を手に入れた」と話した途端、興味のある者たちがわき、こぞって種菌をもらって帰り、自宅でせっせとヨーグルト作りに励んだ。そんな時期があったのだ。

それからずいぶんと時が経っていま、カスピ海ヨーグルトはスーパーで買える定番商品になっている。

彼らはフジッコの商品になった

あれから20年経ったいま「そのようなヨーグルトは知らない」っていう人もそこそこいるのではないか。

カスピ海ヨーグルトとは、家森幸男博士がヨーロッパ東部のコーカサス地方から日本に持ち帰り、日本にも広まったヨーグルトである。

その流行り方は、いま思うとかなり妙だった。人から人へ、直接ヨーグルトの種菌が手渡しされ、徐々に徐々に広がっていく……というスタイルだったのだ。

容器とかに入った状態の種菌(ヨーグルト)を手渡しされた記憶。写真はかなり漠然としたイメージ

当時「種菌」と呼ばれていたのはヨーグルト本体である。もらったヨーグルトを牛乳に入れ、しばらくの間置いておくと、菌が培養され、牛乳がヨーグルトに変化するのだ。

「その広まり方、大丈夫なのか?」と、いまだったら速攻で言われそうな気がする。

むろん家森博士も、ヨーグルトに雑菌が増えることを懸念したそうで、まわりにまわっていま、カスピ海ヨーグルトは商品としてフジッコから販売されている。

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いまでは、できあがってるヨーグルト(400g)がスーパーで手に入るうえ、
凍結乾燥された種菌まで、通販とかで売っている

特徴は「とにかくねばり気がある」

カスピ海ヨーグルトがほかのヨーグルトと大きく違うのは、ねばり気だ。どろっとしている。

ねばりをお楽しみいただく方法までしっかりと記載されている
かきまわすとき、心なしか重い
もったり感がある

価格はブルガリアやビヒダスなどのヨーグルトと比べると、ちょっと高めの設定である。メーカーの小売価格だと300円(スーパーではよく200円台で売っているのを見かける)。

でも、たまに無性に食べたくなるので買う。

そこまで粘着質ではない、さわやかなねばりだ。

1000円返してくれなかった人にちゃんと「1000円返して!」って言えるけど、冷蔵庫に入れておいたプリンを食べられてしまっても、翌週には忘れていそうな感じである。

(実際はどうなのかわからないけど)胃が喜んでくれてそうだな〜と感じる味

正直、おなかにどんな作用があるのかには興味がない。食感が好きだから食べているのだ。

パッケージにさりげなく食生活の基本「バランス良く」が書かれていて、やっぱ立ち返るところはそこだよね……っていう思いがあふれました
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 さらなるねばりの高みへと

カスピ海ヨーグルトがさらにねばるという、「ねばるパウダー」なるものを発見したので、さらなる高みを知るために、購入してみることにした。

バラ売りしているところをみつけられず、大量にお迎えすることに
しまった。既製品に入れるのではなく、自分で育てているヨーグルトに入れる用、らしい
でも、もしかしたらねばるかもしれないので、入れてみることに
(なお、このパウダーには、乳糖・ホエイパウダー・脱脂粉乳が入っているそうです)
味、ちょっと甘さが増したけど、ねばりの変化はわからず

残ったパウダーをどう使おうか、真剣に考えています。

今や完成品で買えるカスピ海ヨーグルトはこちら

フジッコ カスピ海ヨーグルト プレーン 6個

作ってみたい方は種菌もあります

フジッコ カスピ海ヨーグルト 種菌 (3g×2個入)

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