AMD、32本の1080pビデオを35Wでリアルタイム変換できるカード

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Alveo MA35D

 AMDは、動画配信サービスなどのメディアサーバー向けのアクセラレータカード「Alveo MA35D」を発表した。サンプル提供中で、量産出荷は2023年第3四半期を予定。価格は1,595ドル。

 1枚のカードでAV1コーデックの1080p/60Hzビデオを最大32ストリーム同時にトランスコード処理できる製品。従来の「Alveo U30」の後継モデルにあたり、4倍のチャネル密度、2分の1のコスト削減、1.8倍の圧縮率向上、4倍の低レイテンシを実現した。また、4Kのエンコードを8msの低遅延で処理でき、8K/30Hzにも対応できる。

 メディアを配信するデータセンターにおいてチャネル密度を向上させることができるとしており、従来の“一対多”から、将来的な“多対多”に移り変わるビデオストリーミング市場において、特にインタラクティブなメディア、クラウドゲーミング、ライブeコマースといった新興需要に応えられる。

ビデオストリーミング市場

従来のブロードキャスト

次世代のビデオストリーミング市場

インタラクティブなメディアコンテンツの増加

 プロセッサチップは16ストリームのHEVCまたはH.264、32ストリームのAV1のエンコードが可能なエンコーダを内蔵するほか、AV1/HEVC/H.264/VP9に対応したデコーダ、ABRスケーラー、コンポジターエンジン、VQ QoEエンジン、VQルックアヘッドエンジンを内蔵。

搭載されるチップ

チップのブロックダイアグラム

従来のAlveo U30との比較

チャネル密度を向上

AIによりビットレートを低減させながら品質を向上

使い慣れたフレームワークに対応

 そして22TOPSのINT8演算が行なえる独自のAIプロセッサを搭載しているのが特徴となっており、エンコーダの結果を受けて品質を解析して予測することで、ビットレートを低減させながら画質を最適化できるとしている。

 プロセッサチップは5nmのASICとなっており、ホストとはPCI Express 5.0で通信。LPDDR5メモリインターフェイスも備え、カード上にメモリを搭載する。フォームファクタはHHHL。

Alveo MA35Dのカード

新興の市場への対応

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