取材
AnimeJapan 2023でNetflixによる「ネトフリアニメ スペシャルステージ」が開催され、「PLUTO」原作者の浦沢直樹さん、監修の手塚眞さん、アトム役・日笠陽子さん、ウラン役・鈴木みのりさんが作品を語りました。
アニメ『PLUTO』公式サイト
https://pluto-anime.com/
『PLUTO』 制作決定PV – Netflix – YouTube
[embedded content]
登壇した鈴木さん、日笠さん、浦沢さん、手塚さん。右端は司会進行・サッシャさん。浦沢さんは「みなさんもワクワクしていると思いますが、僕の方がワクワクしています」とあいさつしました。
漫画「PLUTO」の原案にあたる「鉄腕アトム」の「地上最大のロボット」は、浦沢さんにとっては「心の漫画」。アニメか企画は、かなり前から進んでいて長らく内緒だったため、浦沢さんは言いたいことがたまっていて、こうして言ってよくなってホッとしたとのこと。
「地上最大のロボット」に出会ったのは浦沢さんが5歳のころ。その時点で「心の中で、全漫画の中央に鎮座する漫画」のイメージがあり、まだ生まれてそんなに経っているわけでもないのに「なんという切ない話なんだろうと、5歳の浦沢少年は思った」と語りました。
なお、漫画「PLUTO」はアトム生誕の2003年から始まったため、ちょうど20年でのアニメ化。手塚さんは「『俺の作品を風化させないようにしてくれた』と父もきっと感謝していると思います」と語りましたが、浦沢さんは「ずっと上の方から『浦沢くん、そうじゃないぞ』と声が聞こえてくるんです」と述べました。
手塚さんによればアニメ化の話は何度かあったものの、「今回、一番いい形でできたと思っている」とのこと。
アトム役の日笠さん、ウラン役の鈴木さんはいずれもオーディションで役を得ましたが、そのオーディションにあたって渡された資料は鈴木さんによると「皆さんがこの作品にどれぐらいの時間と気持ちをかけているか」がわかるような、なかなか他では見ないようなもので、自分も全身全霊をかけて挑むべきだと感じたそうです。日笠さんはその資料の中にあった、浦沢さんの「僕はPLUTOを描くときに苦労しました、だからアニメを作る人も一緒に苦悩して欲しい」という言葉が強烈に頭に残ったそうです。
今回、ステージでは浦沢さんの描いたティザービジュアルが解禁となりました。「PLUTO」のビジュアルを描くのは久々だったという浦沢さんですが、わりとスッと描くことができたとのこと。
イベントの終わりに浦沢さんは、手塚治虫さんからのバトンを自分が受け取り、そしてみなさんに受け継いでいくことでしか巨大な「切なさ」は消えないので、ぜひ受け継いでいって欲しいと語りました。
AnimeJapan 2023「ネトフリアニメ スペシャルステージ」浦沢直樹さんの締めのメッセージ – YouTube
[embedded content]
なお、「ネトフリアニメ スペシャルステージ」では他に「大奥」「ヤキトリ」「陰陽師」の3作品の情報が明かされました。
「大奥」は映画化・ドラマ化もされている、よしながふみの漫画が原作。今回は、新たな多くの魅力をアニメで表現していくとのこと。2023年夏にNetflixで独占配信されます。
「ヤキトリ」は、「幼女戦記」で知られるカルロ・ゼンが原作。
「陰陽師」は夢枕獏の小説が原作で、野村萬斎主演で映画化されたことがあります。監督は「この男子」シリーズなどで知られる山本蒼美が担当します。
この記事のタイトルとURLをコピーする