Qualcommの音声コーデック「aptX」と「aptX HD」がオープンソース化

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Android端末を始めとする数多くのデバイスに採用されている音声コーデック「aptX」と「aptX HD」がAndroidオープンソース・プロジェクト(AOSP)に追加され、誰でも利用できるようになりました。Qualcommが特許を持っていたこれらのコーデックが開発者に開放されたことが一体何を意味するのかについて、Android専門のジャーナリストであるミシャール・ラーマン氏が解説しました。

Qualcomm has open sourced its aptX and aptX HD encoders, making them freely available to Android OEMs. Here’s what that means. : Android
https://old.reddit.com/r/Android/comments/11t16lk/qualcomm_has_open_sourced_its_aptx_and_aptx_hd/


高音質のサウンドを実現するために開発されたaptXおよびaptX HDはAndroid 8.0以降の端末でサポートされており、これまでにaptX対応をうたうオーディオ機器などが多数開発されてきましたが、これらのコーデックを開発者が使用するためにはQualcommの認可を得る必要がありました。

利用にはライセンス料の支払いが必要であり、多くのBluetooth製品を設計しているファブレス半導体企業、Silicon Laboratoriesの調査によると、2014年の時点で1回当たり6000ドル(約79万円)の支払いに加え、1万台までのデバイスなら1デバイスあたり1ドル(約132円)の手数料が必要だったとのことです。

Developing-Bluetooth-Audio.pdf
(PDFファイル)https://www.silabs.com/documents/login/presentations/Developing-Bluetooth-Audio.pdf


2022年10月の時点でaptXおよびaptX HDのソースコードを含むパッチがAOSPに提出されたことが確認されており、2023年3月17日についにオープンソース化されたことが確認されました。これにより、aptXおよびaptX HDをAndroid製品に搭載したい開発者は、Apache License 2.0の下でライセンスされたAOSPのコードを利用する限り、Qualcommを経由する必要はなくなりました。

I got so bogged down in details that I sat on this story for months, but in the interest of the community, I’d like to confirm that the encoders for @Qualcomm‘s proprietary aptX and aptX HD Bluetooth codecs are now part of AOSP.

Here’s what this means for Android (1/25)????

— Mishaal Rahman (@MishaalRahman)


また、Qualcommはオープンソース化に当たり「aptXとaptX HDはワイヤレスBluetoothオーディオのための優れたオーディオコーデックとして世界中で知られており、我々は長年にわたってGoogleと各OEMの両方と緊密に協力し、これらのコーデックをAndroidベースの製品に搭載してきました。Qualcommからのライセンスのもとで、AOSPでこれらのエンコーダーが利用できるようになったことを嬉しく思います」との声明を発表しています。

オープンソース化されるのはaptXおよびaptX HDのみで、その他のaptX関連製品は引き続きQualcommのラインセンスを必要とします。ラーマン氏は「ほとんどの方がaptXとaptX HDをサポートするデバイスをすでにお持ちだと思いますので、なぜ気にする必要があるのかとお思いでしょう。ほとんどのユーザーにとってこれは重要ではありませんが、OEMに大きく影響する変更です」と述べました。


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2023年03月20日 20時00分00秒 in ソフトウェア, Posted by log1p_kr

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