フルカラーコミック「とにかくイジメたい朝日奈さん」の紙書籍版がリリースされました

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Amazonで出版するための「Kindle direct publishing(KDP)」では、2021年10月から紙書籍(ペーパーバック)を出版できるようになっています。2022年3月にKindle版コミックスをリリースした「とにかくイジメたい朝日奈さん」でも紙書籍版をゲットできるように制作してみました。

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◆Amazonのペーパーバックとは?
◆「とにかくイジメたい朝日奈さん」紙書籍版フォトレビュー
◆価格設定の計算法について

◆Amazonのペーパーバックとは?
2021年10月20日に、KDPから日本で紙書籍(ペーパーバック)の出版が利用できるようになったと告知されました。一部の用紙選択オプションや印刷時の機能などは日本では未対応なものの、出版から購入までは問題なく行えます。KDPの著者ページにサインインすると……


画像のように過去に出した電子書籍の一覧に「ペーパーバックの作成」というメニューが追加されています。電子書籍のリリースと同じように原稿データを登録することで、紙の書籍も購入可能になります。


電子書籍の原稿データと異なる部分が何点かあります。まず、電子書籍では表紙画像さえあればリリース可能でしたが、紙書籍の場合背表紙・裏表紙も含まれた画像を準備する必要があるほか……


画像をページ端まで表示したい時の「裁ち落とし」や、印刷後の裁断の際に万が一でもテキストが切れてしまわないように「マージン」の確保など、印刷用の設定が必須。電子書籍版の原稿データは印刷を想定して作られていないため、ここの設定を不具合なく完了させるためにかなり苦労がありました。詳細な設定方法や悪戦苦闘した経緯は、メイキング記事でお届けする予定です。


ペーパーバックの出版が完了すると、Kindle版コミックスの商品ページに画像のような「ペーパーバック」の項目が出現します。「ペーパーバック」をクリックすると……


ペーパーバックの商品ページにジャンプします。ペーパーバックは注文してから印刷され配達が行われるとのことで、記事作成時点では大体2日程度のお届け日となっていました。


「とにかくイジメたい朝日奈さん」紙書籍版フォトレビュー
KDPのペーパーバック出版では、著者用に「校正刷り」を注文することができます。データ入稿完了後に注文してみたところ、2日ほどで以下のような書籍が届きました。「校正刷りサンプル」とのことで、表紙に「再版禁止」の表示が入っています。


「とにかくイジメたい朝日奈さん」の紙書籍版は148mmx210mmのサイズで作成しています。iPhone 13(幅71.5mm×高さ146.7mm)と比べてみるとこんな感じ。


本棚に並べるイメージで立てかけてみました。紙書籍版の「とにかくイジメたい朝日奈さん」は本編88ページ、奥付などを合わせて1冊93ページです。


裏表紙は以下のような感じ。GIGAZINEのロゴを「とにかくイジメたい朝日奈さん」がジャックしたロゴジャックイメージをあしらっています。また、入稿データとは別にAmazonで自動的にバーコードが付けられています。


紙書籍版「とにかくイジメたい朝日奈さん」は、全11話+おまけ1話を収録したフルカラーコミックになっています。ページをめくってみると、カラーが鮮やかに印刷されていました。右側の目次ページはページ全体のカラーを変えたデザインになっていますが、ページ端までデザインが途切れることなく印刷されています。


Kindle版コミックスに収録されている一部のおまけページは紙書籍版には含まれていませんが、単行本描き下ろしの第0話「二人の出会い」は紙書籍版でも読むことができます。


紙書籍版の特徴として、一部画像がページ端まで拡大してギリギリまで印刷されています。


以下のページでは、ページ右側には余白ができている一方で、ページ下側はページの端まで印刷されています。ペーパーバックのデータ入稿の際にはAmazonの手動チェックが入り、そこで「裁断の際に文字やキャラクターが切れて変な余白ができるかも」と注意が入ったページについては、余白がでないようにページ端まで拡大して編集しています。


価格設定の計算法について
「とにかくイジメたい朝日奈さん」の紙書籍版は、Kindle版コミックスに比べて倍の価格になっています。「なぜそんな高くなっているの?」という点に関わってくるのが、Amazonでペーパーバックをリリースする際の「印刷コスト」と「ロイヤリティ割合」です。

Amazonのペーパーバックは、出版した紙の書籍を配達してくれるものではなく、注文したら入稿したデータからその都度印刷して届けるというもののため、注文ごとに「印刷コスト」がかかります。KDPの「印刷コストおよびロイヤリティ計算ツール」を用いると印刷コストを計算することができますが、例えば100ページの書籍で「本文(プレミアムカラー)用紙」「Amazon.co.jp」を指定し、希望小売価格に「1000」と入力してみたところ……


以下の画像のように計算結果が表示されました。「印刷」と書かれた「575円」が印刷コストとなり、ロイヤリティは「1冊販売に25円」となっています。なぜ印刷コストが575円なのに「最低希望小売価格」が「958.33円」になっているのかという点に関わるのが、「ロイヤリティ割合」です。ペーパーバックの場合、売上額の40%がAmazon側に徴収され、60%が出版者のロイヤリティとなります。ただし、この60%からさらに印刷コストが引かれる計算になるため、100ページの書籍を1000円に設定したら「1000×60%-575」がロイヤリティの計算式となるため、「1冊販売に25円のロイヤリティ」となる仕組み。


以上のような理由で高めの価格設定になっていますが、「電子書籍は利用しないので紙の本でほしい!」と思っていただける方は、ぜひチェックの程お願いします。

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