そうだよね、AIのビッグウェーブに乗り遅れるわけにはいかん。
ChatGPTのような大規模な言語モデルを活用したチャットボットの台頭により、人類皆AIに没頭中。Microsoft、Google、Amazon、Snapchat、LinkedInといったテック企業は、必死にテキスト生成技術の開発を急いだり、ChatGPTを自社サービスに取り込んだりする動きが活発になっています。もちろん、Facebook、Instagram、WhatsAppの親会社であるMetaも例外ではありません。
唯一最大の投資はAIを進化させること
Metaは、先月新たな大規模言語モデル「LLaMA」をリリースし、その数日後、マーク・ザッカーバーグは、MetaのSNSにAIを組み込むことも発表しています。ユーザーを手助けする「AIペルソナ」を作るらしいですね。そして今回、マーク・ザッカーバーグは、AIを事業の一部分ではなく、Metaの主要事業としてフォーカスしていくことを明言しました。
過疎化してる仮想世界から、人口密集地帯ジェネレーティブAI分野に主戦場を移そうとしているのかしら。会社自体はさらに1万人レイオフしようとしてますが。
「効率化の年」を掲げ、全社的な組織再編成のもと、マーク・ザッカーバーグは「唯一最大の投資は、AIを進化させ、それを我々のあらゆる製品に組み込むことです。私達は前例のないスケールのインフラを持っていて、それが可能にさせる体験はきっと素晴らしいものでしょう」と、先日発表した公式アップデートで述べています。この意思表明は、1万人のレイオフを発表したレターの中に記載されています。
メタバースも諦めてはいない
ここ数年、MetaはメタバースやVRに投資を続け、高価格なVRヘッドセットを発売したり、Horizon WorldsなどのVRプラットフォームを推し続け、経営陣はこれが会社の未来だ〜と喧伝してきたわけですね。
つい数カ月前も、ザッカーバーグは「メタバースはいつかスマートフォンと同じくらい重要な存在になるだろう」とか言ってましたけど。Metaは2021年に数千人の社員を新規に採用し、VRの推進に充ててきましたが、2022年末の決算では、メタバース分野に毎月10億ドル(約1300億円)溶かしてきたことが明らかになっています。
社名をMetaにしちゃうほどメタバースに賭けてきたのに、ここにきてAIに鞍替え宣言しつつも、「メタバースを構築し、次世代のコンピューティングプラットフォームを創るという私達のメインの仕事も依然として中心にある」と、レターには書いています。
しかし「効率化」が本当の目的で(そして投資家に迎合するなら)、VRへの投資を削減して、新たなAIミッションのために注力していく必要があります。一方、AIとVRを同時に伸ばしていくポテンシャルもありますね。ジェネレーティブAIによって、Horizon Worldsが面白くなっていく可能性もあるわけで、まだまだMeta頑張ってほしい。