大学付近の店は何かと安いことが多い。
たとえば僕の行きつけの「Nasi Kebuli(ナシ・ケブリ)」の店も安くて美味いので紹介したいと思う。
・Nasi Kebuliって?
「Nasi Kebuli」とはインドネシア風ピラフである。インドのビリヤニライスから派生したもので、作り方もけっこう似ている。主に羊肉とインドネシアにある ありったけのスパイスを使った料理。羊肉など肉と一緒に食べられることが多い。
わりと作り方が複雑なこともあり、インドネシアでは一種のご馳走料理になっている。あぁ、羊肉の旨味とスパイスの香ばしさが混ざり合って作り出すハーモニーよ……。ご飯だけで永遠に食っていける。
ちなみに「Kebuli(ケブリ)」という名はアフガニスタンの「Qabeli Palaw(カベリ・パラウ)」という料理名から来ている……が、「Kebuli」は(たまたま)インドネシア語で「イジメられた」なので、合わせると「イジメられた飯」と訳すこともできる。可愛そうに、誰にイジメられたのやら……。
・この量でこの値段はおかしいだろう
そんなわけで、さっそく僕の行きつけのお店に行ってみよう。場所は大学の後ろ門を出てすぐのところ、ここにお店がたくさん並んでいる。朝ごはんを食べ損なってもここでササッと買えるのでめっちゃ便利。
見えるだろうか、あの赤いのが目的の店だ。
まだ朝ごはんを食べてなかったので1つ注文。値段は店の前にでっかく書かれている通り、たったのRp10.000(約100円)。日本では自販機の飲み物すら買えないお金で、インドネシアではお腹いっぱい食べられるのだ。
よし! テイクアウト専用なので大学に戻って食べよう。てかこれ買うの、1ヶ月の休みぶりなのでめっちゃワクワクしてる。
・いざ実食
スチロール箱に店名と値段が書かれたシールが貼られている。この値段が自慢なようだ。
開いてみるとこりゃまあ質素。茶色(と緑色)とほぼ一色。中身は「Nasi Kebuli」、チキンと「Sambal Hijau(サンバル・ヒジャウ、青唐辛子のサンバル)」。コレ全部で約100円だよ????
チキンはデカめ。待ちきれなくて少し食べたけど、チキンも本当に美味しいの! 付け合せのサンバルもこの通り。
ご飯を崩すとコレぐらい。写真じゃ分かりにくいが結構な量のご飯だ。
ご飯はホックホクで、箱を開いた瞬間 羊肉とスパイスのいい香りがブワッと鼻とお腹を襲ってくる。ご飯は羊肉とスパイスたちの旨味がちゃんと効いていてどちゃくそ美味い。チキンと一緒に食べるとこりゃもう……(語彙失)
付け合せのサンバルと一緒に食べてみたけど、これが想像よりめっちゃ辛い。青唐辛子のサンバルは普通そんなに辛くないはずなのに、このサンバルはとてつもなく辛い。
あの「(自称)辛さレベル1.000.000チップス」を思い出すな。お腹壊さないようにちまちま食べた。
・〆
羊肉とスパイスが混ざり合って出来た旨味は、本当の本当に癖になる。正直いうと一人前じゃあ全然足りない。せめてご飯だけでもおかわりしたいぐらい美味かった。
「Nasi Kebuli」はインドネシアでは有名な料理なので、インドネシアに来られたらぜひとも食べてみてほしい。
……てか何回「羊肉とスパイス」を連発してんねん。
参考リンク:英語版Wikipedia「Nasi Kebuli」(英語)
イラスト・執筆:アキル
Photo:RocketNews24