先のバレンタインデーのころ、輸入食材店でしゃれたパッケージのチョコレートを見かけた。
こんなかっこいいチョコレートがあるのかと、いくつか種類の並ぶなかなんとなくストロベリー味のを買ってみたところ、開封して驚いた。
色が、ピンクじゃなかったのだ。
いちご味のチョコレートといえば、いちごポッキーを覆うあのピンク色のイメージがある。
買ったストロベリーのチョコレートも、パッケージは からっとしたピンク色。
まさか茶色のチョコが出てくるとは思わなかった。
ピンクか茶色か以前に「ローチョコレート」ってなんだ
このチョコレート、良く分からないままただパッケージに惹かれて買ったが、調べてみると「ローシク・オーガニック・チョコレート」という。
ストロベリー以外にもスパイスとかブルーベリーとか、ちょっと気の利いたフレーバーがある。
私の買う菓子にしてはすこし高価だったが、調べてみるとエストニアで作られているちゃんとしたメーカーのもので「ローチョコレート」と呼ばれる品なんだそうだ。
ローチョコレート!!
……。
なにそれ!!
なんだかわからないのにとりあえず聞き慣れない語感に感動を先に走らせてしまった。
ローチョコレート。なんだろうね。
コワーキングスペースの「コ」が分からないまま、調べては忘れてを繰り返しいまに至るが、「ロー」も「コ」みたいなもんだろうか。
よぼよぼと調べをすすめると、ローは「生(raw)」のローだそうだ。なんでも、48℃未満の加熱しかしないことで栄養成分が壊れないように作るチョコレートらしい。
特にこのローシクブランドは、伝統的な石臼で原料を混ぜ合わせて作っているという。
石臼で……。そこまでしなくてもというこだわりの品だったとは。
そもそも、なんでいちごのチョコはピンクなの
さて、このローシク・オーガニック・チョコレートのストロベリー味。茶色いチョコレートであるカカオチョコレートにストロベリーをフレーバーとしてブレンドし作っているという。
なるほど、それで色としては茶色いのか。
と納得がいって、納得の方向へ走りながら考えるのはおのずと「じゃあ、いちごポッキーはなんでピンクなんだ」ということだ。
ポッキーだけじゃなく、いちごチョコといえばピンク色だ。
どれもしっかりピンクだったり、むしろ白っぽかったりする。
上の写真のリンツのチョコレート、シェルと呼ばれる外側の部分がストロベリーパウダーの入りのホワイトチョコレート、真ん中がストロベリークリームで構成されているそうだ。
ここでお分かりのとおり、なぜいちご味のチョコレートがピンク色かというと、ホワイトチョコレートをベースに作るから、だった(知っておりました! という多くの方、ここまで黙っての寛大なるお付き合い本当にありがとうございます)。
ホワイトチョコレートは、カカオ豆の脂肪分であるココアバターは使うけれど、チョコレートが茶色をしている由来であるカカオマス(カカオ豆の胚乳部)は使わない。
ココアバターの力でチョコレートとして凝固したり口で溶けたりするものの、茶色くはならないわけだ。
中がピンクで外は茶色いストロベリー味チョコの多さ
さて!
ここまで読んで、いや、そもそもストロベリー味のチョコレートにピンク色って印象持ってなかったけどな? とお思いの方もいらっしゃるんじゃないか。
そうなのだ。これだ。
「明治 ストロベリーチョコレート」が、考えれてみたらピンクじゃないんである。
正しく言うと、中はピンクだが、外はあくまでカカオマスを使った茶色いチョコレート。
で、こういう中はピンクで外は茶色のストロベリーフレーバーのチョコは実はすごく種類が多かった。
いちご味チョコ、その傾向
まとめるとこうだ。
いちご味チョコには……
- ホワイトチョコレートをベースにしたピンク色のタイプ(見た目:ピンク色)
- ホワイトチョコレートをベースにしたピンク色の部分を、チョコレートでおおったタイプ(見た目:茶色)
- チョコレートにストロベリーのフレーバーを混ぜたタイプ(見た目:茶色)←NEW!
この3種類が、とりあえず現状観測された、ということになる。
ちなみに「ローシク・オーガニック・チョコレート」のストロベリー味だが、カカオ率が42%とビターの分類に入るカカオマス含有量とあって、いちご! ストロベリー! の浮かれに踊らされない真面目な味がした。酸味あるストロベリーがどこまでもフレッシュに香るのもストイックだ。
冒頭でエストニアから来たと書いたが、エストニアの廃校を工場にして作っているらしい。なんだかすがすがしい。
そういえば石臼で混ぜてるとも言っていたな……。残りは正座で食べました。