2023年1月に突如発表されたAppleの新型SoCである「M2 Pro」を搭載した新型Mac miniが、2023年2月3日に発売されました。このM2 Pro搭載Mac miniでパケットロスが大量発生するという問題を、ユーザーが報告しています。
M2 Pro Ethernet issues? | MacRumors Forums
https://forums.macrumors.com/threads/m2-pro-ethernet-issues.2378455/
Widespread ethernet issues reported on new M2 Pro Mac mini | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=34874276
2023年1月17日、Appleは発表イベントなどは行わずに次世代SoCの「M2 Pro」と「M2 Max」を発表。さらに、これらを搭載した新型MacBook ProとMac miniも発表しました。
Appleが次世代SoCの「M2 Pro」と「M2 Max」を発表、新型MacBook Pro&Mac miniも登場 – GIGAZINE
そんなM2 Pro搭載Mac miniをゲットしたというSaberon2014さんが、Apple関連メディアのMacRumorsが運営するフォーラム上で、イーサネットポートに関する問題を報告しています。
アメリカでは日本よりも先に発売されていたM2 Pro搭載Mac miniを入手したというSaberon2014さんは、2023年1月26日に「今日、M2 Pro搭載のMac miniを手に入れたのですが、めちゃくちゃです。Googleなどの任意のサイトにPingコマンドを実行すると、50~60%のパケットロスが発生しているのがわかります。無線LANは問題ありません。別のPCを同じLANケーブルに接続しましたが、問題ありませんでした。友人の家でも試しましたが同じ問題が確認できました」と投稿し、LANケーブルを使って有線接続でMac miniをインターネットに接続すると、通信に問題が発生すると報告しました。
Saberon2014さんはmacOSの再インストールなども行ったそうですが、それでも問題は解決しなかった模様。また、複数のM2 Pro搭載Mac miniユーザーが同様の問題を報告していますが、「自分の環境でのパケットロスは約15%程度でした」と報告している人もおり、パケットロスの割合はかなりまちまちのようです。また、イタリア在住のM2 Pro搭載Mac miniユーザーはパケットロス問題が起きないと報告しています。
Saberon2014さんがAppleに問い合わせたところ、「不良品なので交換します」と申し出られたそうで、フォーラム上で意見を寄せ合うユーザーの間でも結局何が問題で大量のパケットロスが発生しているのかは不明なままでした。
しかし、あるユーザーがイーサネットの設定を「settings」→「network」→「ethernet interface」→「details」→「hardware」の中にある「Configure」という設定を「manual」に変更し、「ANY」という設定にある「ABV/EAP」モードをオフにしたところ、パケットロスが止まったと報告しています。そのため、M2 Pro搭載Mac miniのパケットロス問題はハードウェアではなくソフトウェアの問題であると指摘されています。
また、すでにMacを使用していたユーザーからは、バックアップから復元することでパケットロス問題を回避できたという報告もありました。
なお、パケットロス問題に陥ったM2 Pro搭載Mac miniはmacOS Ventura 13.0から13.2をインストールしていたと報告されており、2023年2月13日にmacOS Ventura 13.2.1が配信された際には、「パケットロス問題が解決した」と報告されていました。
macOS Ventura 13.2.1 のセキュリティコンテンツについて – Apple サポート (日本)
https://support.apple.com/ja-jp/HT213633
ただし、別のフォーラム上のユーザーは「macOS 13.2.1をインストールしてから、完全に問題が修正されたというわけではないものの、症状が改善されました。当初40%程度だったパケットロスが、OSのアップデートで10%ほどまで改善できました」という声もあり、OSのアップデートにより完全にパケットロスがなくなったわけではないという指摘もあります。
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