普通にラーメンの写真をとったときよりも、ラップをかけたほうがグッと美味しそうにみえた。
ラーメンに限らず、食べ物はラップをかけたほうが美味しそうにみえるのではないか?
食べ物にラップをかけると美味しそうな例
以前書いた記事に、このような画像を載せた。
これにラップをかけると…
ご覧のようにラップで中身が見えにくくなっているにもかかわらず、ラップをする前よりも美味しそうにみえた。
ということで今回、他の食べ物でも同様の現象が起こるかやってみることにしたのである。
中華にラップをかけてみる
ラーメンでいけたのだから、他の中華でも同様のはずだ。
ということでトップバッターは、チャーハン。
さて、これにラップをかけるとどうなるか?
おお、ラップで水分を閉じ込めたことで湯気が見えやすくなったうえに、チャーハンの山頂部分にラップが密着し食べ物の輪郭をリアルに感じとれる!
この姿をみたらなんだか抑えがきかなくなり、ラップをはがしてレンゲをカチャカチャ言わせながら一気に食べてしまった。
山田隆夫が座布団と幸せを運ぶなら、レンゲはチャーハンと幸せを口に運ぶのである。
さて、餃子ではどうか?
これにラップをかけると…
チャーハン同様、湯気、輪郭がわかりやすくなったことに加え、ツヤを感じ輝きが増し、またもや押さえがきかなくなりラップを剥がして一気に食べた。
ラップをするほうが美味しそうに見えるだけでなく、剥がした瞬間に中華特有のあの匂いが一気に噴出し、人の食欲を激しく駆り立てる効果もあることがわかった。
それにしても中華にラップをかけると出前の光景を思い出す。
子供の頃にみた玄関先で岡持から運び出されるラップをまとった中華料理たち。あのワクワクする瞬間を我々は無意識に思い出し、ノスタルジーと共に美味しそうに感じるのかもしれない。
洋食にラップをかけてみる
ならば出前の思い出のない洋食だったらどうなるだろう。
洋食といえばハンバーグ、ハンバーグといえばびっくりドンキーである。
びっくりドンキーで私が毎回決まって注文するこちらで試してみよう。
こちらにラップをかけてみると…
むおお、ラップで全体像がぼんやりとした中に、チーズとハンバーグの一部、およびトマトの赤がくっきりと際立ち、ラップをしたほうが美味しそうになった。
ここまでで、ラップの効果に出前の思い出は関係はないが、湯気で曇った分、食べ物に密着した部分は色鮮やかに映え、これから食べるものに対して期待が高まることがわかった。
また剥がしたラップを丸めてそばに置いておくと、ラップにしみついたハンバーグの香りが立ち上り、食べ終わったあとも香りを楽しめることにも気がついた。
スイーツにラップをかけてみる
スイーツならばどうなるだろう?
こちらで試してみよう。
出来たてのパンケーキにシロップをかけ、ラップをかけてみると…
本来パンケーキの熱で自然と溶けていくはずのバターがラップでつぶれてしまった。
しかし、そのつぶれたバターがパンケーキに食い込むことで、パンケーキのやわらかさを見た目でも味わうことができるようになり、ラップをしたほうが美味しそうにみえる結果となった。
そして荒々しくラップを剥がすと卵がたっぷり使われているロイホのパンケーキの香りが立ち込め、深呼吸するように一気食いしたのであった。
ハンバーガーにラップをかけてみる
ハンバーガーではどうか?
こちらを皿にうつして…
ラップをかけると…
ラップの効果で湯気が見えやすくなったものの、ラップをしないほうが美味しそうであった。
ビジュアル的にコンビニのハンバーガーを彷彿させるからかもしれない。
ただビッグマックをラップで巻くと、こぼさずに食べやすいということもわかった。
インスタントにラップをかけてみる
カップ麺ではどうか?
ということでインスタント関係でやってみよう。
カップヌードルにお湯を入れて三分まち、
完成したものにラップをかけると…
通常のラーメン同様、ラップをしたほうが美味しそうにみえる。
ならばインスタント焼きそばはどうか?
こちらも普通に作って
完成したペヤングにラップをかけると…
逆にラップをしないほうが美味しそうであった。
ラップの効果を発揮するには、食物の水分量に関係があるのかもしれない。
温かくない食べ物ではどうか?
ここまで温かいたべものばかりでやってきたが、いっそ温かくない食べ物の場合はどうなるか?
ということでこちらでやってみよう。
これにラップをかけると
この悲しさはなんだ?湯気がないからか?
ではもっとラップを密着させることで食べ物の輪郭を際立たせるとどうなるか。
おかしい。魚肉ソーセージの色味が肌色一色なのがよくないのだろうか?
だったらカラフルなこれならどうか?
4色のグミが入ったこちらである。
これにラップをかけると…
食べ物の色合いにも関係がないようだ。
ポテトチップスならどうか?
こちらを皿にうつして、
ラップをかけると…
客引きについていった居酒屋で、お通しにこれが出てきたら急用を思い出したふりをして帰った方がいい。
検証の結果
一枚のラップ越しにみえる料理は、そのままみるよりも美しくみえる。
ただしそのためには以下の条件が必要であることがわかった。
・温かい料理であること。
・汁気の多い食べ物であること。
・食べ物とラップの間に空間があること。
・食べ物とラップが密着している部分があるといいこと。
その昔、寺尾聰は大ヒット曲、ルビーの指環の中で「くもりガラスの向こうは…」と街を直視するよりも、くもりガラス越しにみるほうが、ルビーのように美しいと歌った、と料理はラップ越しにみるほうが美しいとかなんとか書いて締めくくろうと思った。
しかし調べてみると寺尾聰は「くもりガラスの向こうは風の街」と歌っていたのであり、直視するよりもくもりガラス越しに見る方が美しいなどとは一言も言っていなかったため、ただの私の勘違いであるにもかかわらず、このまとめをどうしてくれるんだと非常に困っているところである。