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by Believer | A Better Future for Meat
「食肉を培養肉などに切り替えると二酸化炭素排出量を80%削減できる」と見積もられていることから、近年培養肉には多くの注目が集まっています。そんな中、イスラエルの培養肉企業であるBeliever Meatsが、アメリカのノースカロライナ州に世界最大の培養肉工場を建設することを発表しました。
BELIEVER Meats Breaks Ground on Largest Cultivated Meat Production Facility in The World
https://www.prnewswire.com/news-releases/believer-meats-breaks-ground-on-largest-cultivated-meat-production-facility-in-the-world-301697617.html
The World’s Biggest Cultured Meat Factory Is Under Construction in the US
https://singularityhub.com/2022/12/14/the-worlds-biggest-cultured-meat-factory-is-now-under-construction-in-the-us/
Believer Meatsは2022年12月7日に、1億2335万ドル(約170億円)の費用を投じてノースカロライナ州ウィルソン郡に新工場を建設する計画を明かしました。工場の敷地面積は20万平方フィート(約1万8580平方メートル)で、フル稼働すれば1万トンの培養肉を生産することが可能とのこと。どのくらいの期間で1万トンの培養肉を生産できるのかは明言されていませんが、この規模は世界最大だとBeliever Meatsは発表しています。
Proud to announce our first U.S. facility, located in Wilson, #NorthCarolina. We’ve broken ground + records—at a planned 200,000 sq. ft., our facility is slated to be the world’s largest cultivated meat plant to have broken ground to date: https://t.co/SlZpwx5a5V #cultivatedmeat
— believermeats (@believermeats)
Believer Meatsは、イスラエルを拠点とする培養肉企業で、2022年11月に社名を現在のものに変更したばかり。当時社名がFuture Meat Technologiesだった2021年6月には、イスラエルに1日500kgの肉を生産可能な産業用培養肉生産施設を世界で初めて開設しました。
世界初の培養肉生産施設がイスラエルに誕生、1日500kgを生産可能 – GIGAZINE
今回アメリカで着工された新工場には、特許取得済みの技術により高い細胞密度と収量で肉を生産可能なバイオリアクターが設置されるほか、最先端の研究開発センターやテイスティングのためのキッチンなども併設する予定です。
培養肉生産工場のバイオリアクターでは、動物を傷つけないように採取された細胞に栄養分や酸素などが供給され、動物の体内と同じ温度に保たれます。そして、培養後は細胞を収穫して調理、成形し製品へと加工されます。
by Believer | A Better Future for Meat
Believer Meatsの創業者であるYaakov Nahmias氏は、培養肉産業の今後について、「今後食肉の需要が増え続ければ、いずれ従来の食肉産業では十分な供給量を満たすことができなくなります。だからこそ、これからの世代のために健康的で持続可能、かつ安価な栄養を確保する上で、培養肉は欠かせないものであると考えています」と語りました。
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