DIGIDAYリサーチ:収益源の数を減らす パブリッシャー たち、直販広告が最大の牽引力

DIGIDAY

パブリッシャーたちは現在の収益や経済全般について、よい感覚を持ってはいないことは、すでに明らかだ。

そうしたなかで、DIGIDAYリサーチは、112人のパブリッシャー勤務のプロフェッショナルを対象に、経済状況と収入源(事業数)について、彼らの会社が受けている影響を調査した。

本調査によると、全体的にパブリッシャーが持つ収入源の数は、昨年の第1四半期からわずかに減少している。正確には、昨年の平均収入源は6.60だったのに対し、今年は平均6.41の収入源だった。

規模別に分けると、この変化はもう少し大きなものとなる。前年の売り上げが1000万ドル(約13億6752万円)未満の小規模パブリッシャーは、今年の第1四半期時点で平均4.83の収入源から収益を得ており、前年の5.41から減少している。一方、昨年の収益が5000万ドル(約68億3755万円)以上の大手パブリッシャーたちは、2022年初頭では8.02の収益源だったのに対し、現状は平均7.68の収益源としている。

大手・小規模ともにパブリッシャーたちが今年は収益源の数を減らしているという事実は、メディア企業が事業を合理化している可能性が高いことを示している。経済の状況スタッフ数の減少がその理由として考えられる。

さらに、小規模なパブリッシャーと大規模なパブリッシャーの間で見られた数字の違いは、少なくとも部分的には会社が抱えるリソースの差に起因する可能性が高い。大規模なパブリッシャーの場合は、より多くのスタッフを抱えており、数多い収入源に時間とスキルを割くキャパシティを持っている可能性が高い。一方、小規模なパブリッシャーのチームは自然と小規模であり、彼らは限られたリソースの範囲で仕事をしなければならない(あるいは限られたリソースで、より多くの仕事をしなければならない)。


DIGIDAYの調査によると、今年、パブリッシャー全体における最大の収益源は直接販売の広告であり、回答者の54%が収益の大部分または非常に大きな部分を直販の広告から得ていると答えた。

これは、大規模なパブリッシャーと小規模なパブリッシャーのデータを分割する場合でも同様である。大規模なパブリッシャーの3分の2近く(63%)が、収益の大部分または非常に大きな部分を直接販売による広告が占めていると答え、小規模なパブリッシャーの42%も同様の回答をしており、直接販売による広告が両カテゴリーの最大の収入源となっている。

プログラマティック広告も、今年は大小の出版社にとって重要な収入源となるだろう。プログラマティックは、今年の大手パブリッシャーの第2位の収入源であり、回答者の49%が、収入の大部分または非常に大きな部分をプログラマティックから得ていると述べている。また、小規模なパブリッシャーにおける収益源としてはプログラマティックは3位であり、31%が2023年の収益の大部分または非常に大きな割合をプログラムが占めると答えている。

動画広告は、小規模なパブリッシャーよりも大規模なパブリッシャーにおいてはるかに上位にランクされた。大手パブリッシャーの3分の1弱(32%)が動画広告から大きな、あるいは非常に大きな収益を得ていると答えており、大手パブリッシャーの収益源リストで3位にランクインしている。(収入の大部分または非常に大きな部分を動画広告から得ていると答えた小規模パブリッシャーはわずか11%だった)。

一方、ブランデッド・コンテンツは小規模なパブリッシャーの間ではるかに上位にランクされた。小規模パブリッシャーの約3分の1(31%)は、ブランドコンテンツが収益の大部分または非常に大きな割合を占めていると答え、小規模出版社では第2位にランクされた。(一方、大手パブリッシャーで、自社の収益の大部分または非常に大きな部分をブランドコンテンツから得ていると回答したのは20%だった)。

[原文:Digiday+ Research: Publishers streamline revenue sources, with direct-sold ads top money driver

Julia Tabisz(翻訳:塚本 紺、編集:島田涼平)

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