ちょっと沢山ありすぎます
ある日、家に帰ると床にダンボールが置いてあった。何だろうと思ってあけてみると、中にはビニールの袋に入ったお手拭がぎっしりと詰まっている。100本くらいだろうか。
親に問うと、戯れに応募した懸賞に当たったらしい。それから数週間たったが、家におてふきがあってもあまり使うことはない。水道と石鹸がちゃんとあるからだ。
このままだとお手拭の中身が乾いて使い物にならなくなってしまう。どうしたものか。
そこで、コレを使って自動車を拭いてみたらどうだろうか、ということを思いついた。お手拭の限界に挑戦しながら、お手拭洗車のノウハウをまとめたい。
※2007年5月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
大量のお手拭とともに
近所の洗車場にやってきた。お手拭で洗車をするだけなので、いろいろな設備(すごい勢いで水が出るシャワーとか)はいらないのだけど、せめて気分を出すだけでも。
今回洗うのは、うちの車だ。僕はまだ免許を取って何ヶ月しか経過していないので、このでかい車が運転しづらくてしょうがない。
さっそく取り掛かることにする。大量にあるおてふきから記念すべき1本目のおてふきをとりだす。
まず普通に素手で拭こうとしたのだが、車体が大分熱くなっていたので無理だった。お手拭は薄いのですぐに熱が伝わってしまう。
「お手拭イコール素手」という既成概念は捨て去って、一応持ってきたゴム手袋をはめて作業をすることにした。
まずはフロントガラスから。拭き始めは、お手拭に水分が十分に含まれているので、キュッキュという感じで心地よく掃除が出来る。
おおよそフロントガラス一面を拭き終わる頃には、お手拭はカラカラに乾いていた。これを濡らしてもう一度使うということはせずに、新しいものを袋から出す。おてふきの命は「乾くまで」だ。そして一度失われた命は戻らない。
肝心の汚れは落ちたのか。目でガラスを見てもあまりよくわからない。一応写真にも撮ってはみたもののなおさらわからない。しかし、お手拭のほうが大分黒ずんでいるので、汚れは落ちているのだろう。
お手拭で洗車は可能だという手ごたえを感じつつ、2枚目を使って車体のフロント部分を拭いていく。
平面部分をさっと拭いていく分には何も問題は無いのだが、細かい溝を拭くとお手拭は穴が開いてしまったりくるくるっとこよりのようになってしうまうことがわかった。広げたままにしないで、ある程度たたんで使うのが良さそうだ。
結局、ガラス以外のフロント部分はお手拭2枚で綺麗にすることができた。
それにしても平和な気持ちだ。小中学校の頃、掃除の時間にぞうきんがけをしていたことを思い出す。学校の掃除は好きだった。
というか、ぞうきんがけが大好きだった。よく考えたら何回か掃除の時間じゃないのにぞうきんがけしてたことがある。それで先生に注意されたこともある。
続いてサイドに移る。
お手拭1枚=ドア1枚
サイドは込み入った部分があまりなく、平面が広がっているのでフロントガラスと同じく「乾き」との勝負だ。どう頑張ってもおよそドア1枚分を拭いたところででお手拭は乾ききってしまう。ここに「お手拭1枚=ドア1枚」の法則が成り立つといえる。この車の場合だと片面3枚ほどで拭くことができた。
次はサイドステップ。今回の一番の難敵といってもいい部分だ。なぜならここにこびりついた乾いた砂や泥の汚れが水分をどんどん奪っていくので、お手拭がすぐに使い物にならなくなってしまうのだ。
体育のあとの下駄箱をぞうきんで拭くと、すぐにぞうきんがガサガサになってしまう、あの感じがした。
たったこれだけのスペースのためにお手拭がどんどんダメになっていく。ステップ1枚につき、お手拭が2.5枚は必要だろうか。
ホイールも重要だ。ここがピカピカになると「ああ、洗車したな」という気分になる。おもったより形状が込み入っているので、お手拭がボロボロになりやすい。ホイール1本につきお手拭は2枚使った。4本で8枚。
残すところは車体後ろ。フロントと同じように3枚のお手拭で片付けることができた。日陰で汚れ見えやすかったので、それが落ちていく様子がよくわかった。
実際、きれいになったのか?
これで一通り終わった。(実は屋根を拭くのをすっかり忘れていたので本当は終わっていないのですが。)
一応写真に撮ってみたが、写真ではどうもわからない。目で見た感想を言うと、大分さっぱりした感じがする。拭く前は目に付いた水垢などはすっかりなくなっている。
数えてみたら最終的に使ったお手拭の数は25枚だった。残りのお手拭もまだまだある感じだ。これをどうするかは後々ゆっくりと考えることにする。
最後に、お手拭の汚れの落ち具合は実際のところどうなのか、洗車機と比較してみた。これで洗った後のほうが明らかにきれいになっていたりしたら今日の作業は徒労となる。
どうだろうか。
多分、全然違いがわからないだろうと思う。違いが無い理由は、写真がうまく撮れてないせいではなく、お手拭で十分きれいに洗車できていたからだ。本当です。
やはりステップとかタイヤなどの泥や土がついたところは、水で流したほうが綺麗になるようだったが、他の部分はおおよそお手拭で拭いた以上にはなっていなかった。
つまり、お手拭で洗車をした結果はまずますということではないだろうか。
お手拭で洗車をすることは、現実的と言ってもいいくらいでした。
これでぼくも胸を張って「もし仮に水不足やあるいは何かのトラブルで一帯が断水してしまったんだけど、どうしても洗車したくなったらお手拭を使ってみてはいかがでしょうか。」と言えます。