「 アーユルヴェーダ ビューティという領域を創出する」:フェイブル&メイン共同設立者のアカシュ・メータ氏

DIGIDAY

インド系英国人の家庭で育ったアカシュ・メータ氏は母親や祖父母を通じて、インド亜大陸に歴史的なルーツを持つ代替療法であるアーユルヴェーダと関わるようになった。2020年初頭に、アーユルヴェーダに着想を得たヘアケアブランド「フェイブル&メイン」を、姉のニキータ・メータ氏と設立。

アカシュ・メータ氏にとって、アーユルヴェーダ美容法は家業といえる。

インド系英国人の家庭で育った同氏は母親や祖父母を通じて、インド亜大陸に歴史的なルーツを持つ代替療法であるアーユルヴェーダと関わるようになった。一方、父親はフレグランスの起業家として、美容業界に身を置いていた。メータ氏は当初、美容業界で働くつもりはなかったが、父親を通じてこの業界に価値を見出していった。同氏は2020年初頭に、アーユルヴェーダに着想を得たヘアケアブランド「フェイブル&メイン(Fable & Mane)」を、姉のニキータ・メータ氏と設立。サマー・フライデーズ(Summer Fridays)、ウェイ(Ouai)、パトリック・タ・ビューティー(Patrick Ta Beauty)、シャニ・ダーデン・スキンケア(Shani Darden Skincare)などのインキュベーターであるSOSビューティー(SOS Beauty)からのデビューとなった。

フェイブル&メインが販売する商品は、シャンプー、コンディショナー、オイルミスト、スカルプスクラブなど。価格は16~49ドル(約2,150~6,500円)で、セフォラ(Sephora)や自社のeコマースサイトで販売している。

「設立当時、業界内には私たちのようなブランドは存在していなかった。セフォラに行ったところ、アーユルヴェーダのヘアケアブランドは見当たらなかった」とメータ氏。「アーユルヴェーダの製品は、においが課題。しかし人々は忙しいし、外出もするので、香りが良くて効果を発揮するものを提供したかった」。

フェイブル&メインのCEOであるメータ氏はGlossyポッドキャストの最新エピソードで、ブランドの構築、TikTokで予想外にバイラルになった瞬間、2023年の計画、そして現在話題を集めて好況を呈するヘアケア業界でのブランドの可能性について、Glossy編集部のプリヤ・ラオと語った。

以下はポッドキャストで語られた内容を読みやすさのために要約し、編集を加えたものである。

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クチコミでの拡散について

「私たちはソーシャルメディアやTikTokで何度か話題になった。どれも有料コンテンツは実施していなかったが、製品を贈るなどの形でパートナーシップの一部だったに。私からもっている秘訣のひとつは、広告やパートナーというハッシュタグを避けるようにすること。クリエイターとうまくやるためには、[成果物を用意して] 数か月に数回投稿することだ。と同時に自分たちはオーガニックな投稿が好きであることや、いつでも製品を贈るということを伝えた。最初に投稿が大きな話題はとても面白かった。しかしそのとき、私たちはTikTokのページすら持っていなかったし、タグ付けも適切に行われていなかった。この件からやりすぎないこと、クリエイターに任せることなど多くを学んだ。あの時点で、少なくともアカウントを持っていればよかったとは思う」。

ヒーロー商品を作る

「ホーリールーツ(HoliRoots)ヘアオイルは私たちにとってのヒーロー製品で、製品ポートフォリオの売上の60%近くを占めている。ヒーロー製品を持つことは、いつでも非常に喜ばしいことだ。小売ではよく『ひとつのヒーロー製品は必要ない』といわれるが、そんなことはない。人々が常に求めてくれる、時代を超越したアイテムを生み出せたということで、ゆくゆくはルーティンに関連する製品を検討してもらえるようになる。これまでは洗髪前と、洗髪時のための製品にフォーカスしてきたが、洗髪後に使う製品については考えていく必要がある。私たちのコミュニティー、チーム、小売パートナーたちの主導と奨励によって、洗髪後に使うオイルを2023年1月に発売する。これは私たちのスタイリング製品群のエントリーレベルとして、大きなローンチとなる」。

ブランドへの投資や売却について

「最初の資金調達をいつ実施するか? というのが大きな問題だ。さまざまなベンチャーキャピタルやプライベートエクイティ、コングロマリット(複合企業)と話をしてきた。当初から彼らは、あらゆる方面から手を差し伸べてきたし、関係構築のための場を私たちは常に用意してきた。おそらく今年の年末、あるいは2023年か2024年には、いくらかの資金調達が必要になるだろうと考えていて、これが初回となりそうだ。このブランドでやりたいことは、まだたくさんある。私はまだ29才で、学ぶことも実施することも多く残っている。ブランドの売却は5~6年後までは行わないだろう。会社を売却した起業家たちと話をしてきたが、売却時期が早すぎた、あるいは適切な方向に運営されていないと感じたことから、結局は2社目を立ち上げたという話を耳にする」。

[原文:Fable & Mane co-founder Akash Mehta on creating space for Ayurveda beauty

EMMA SANDLER(翻訳:田崎亮子/編集:山岸祐加子)


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