【検証】ワールドカップ・コスタリカ戦の最中なら行列店にも並ばず入れるのではないか? 食べログ1位の店に行ってみた結果…

ロケットニュース24

現在、カタールで開催中のサッカーワールドカップ2022日本が強豪・ドイツに勝利したことでリーグ突破の機運が訪れ、日本中が熱狂の渦に巻き込まれた。テレビのニュースも、SNSのトレンドも、職場の話題もW杯でもちきり。

私のようなサッカーにあまり関心がない人間からすると「みんなそんなにサッカー好きだったの!?」ってな勢いである。リーグ突破のために勝ち点を積み上げたい対コスタリカ戦は11月27日(日)の19時スタート。きっと街からは人が消えるのだろうな……。

ハッ! 人が街から消える!? 

……ちょうど夕飯どきだし、もしかして、コスタリカ戦のタイミングを狙えば、いつも大行列の飲食店にすんなり入れるんじゃないの? サッカー興味ない勢として、なんとかW杯の恩恵にあやかりたい。そんな想いで腹を空かせて街へと繰り出したのだが……。


・憧れのカレーの名店へ…


というわけで私が訪れたのは荻窪にある欧風カレー店「トマト」である。こちらのお店は食べログのカレーランキング1位を獲得している、カレー好きなら誰もが憧れる名店。

予約不可で席数も多くはなく、売り切れ次第終了。折からのカレーブームとグルメブームもあって、行列は必至。私もこれまで2〜3回アタックしたが、失敗に終わっている。夜の部の開店に入るために15時から並んだ……といった書き込みも見たことがあるほど。

こちらの夜の部に開店は18時半。コスタリカ戦のキックオフ30分前なので、サッカーファンならまず並ぶことはなかろう。

開店2時間半前の16時に店の様子を見に行ったところ……まだ誰も並んでいない! 目論見どおり、こりゃあイケそうである。日本代表よりひと足さきにゴール決めちゃいましたかね!


余裕余裕〜と、しばらく近隣を散歩してから、17時10分頃、再度店を訪れた。並んでいるのは10人弱。前に来たときに比べると全然並びが少ない!

ここらで一応並んでおくか……と、最後尾にまわったところ、妙な看板があることに気づいた。


えっ!?


うそ……


「本日は終了しました」


まだ17時10分なのに? 列に並んでいるのはこんなに少ないのに……? 最後尾に並んでいる人に震える声で「これ、どれくらい前に置かれましたか?」と尋ねたところ「ほんの数分前ですよ」という答えが……。

そういえば行列の写真を撮っているとき、女の人が列の人数を数えている姿が見えた。あのときに締め切られただと!?

まさにタッチの差! これは「ドーハの悲劇」ならぬ「トマトの悲劇」……。御花畑JAPAN、まさかの敗北!


・渋谷の美登利寿司へ


いや、まだ挽回の可能性はある。というわけで次に目指したのは渋谷マークシティの「寿司の美登利」

10年以上前から、美登利寿司の大行列はマークシティの名物ともいえる。行列といえば美登利寿司といっても過言ではなかろう。

もしすんなり入れたら、私の立てた仮説は正しかったことになる。


なんならここは渋谷。寿司を食べたあと、コスタリカ戦の結果によってはハチ公前で日本代表の勝利にフィーバーする人たちの姿を撮影することだってできる。いやらしい話だが、取材の展開としては二重にオイシイ流れといえよう。

わざわざ荻窪から渋谷まで移動してきたんだから、決めてみせるぜ2ゴール!


というわけで18時過ぎにマークシティに到着。美登利寿司の前に行くと……明らかに前より行列が短い! 


よっしゃ〜〜〜〜〜!!!!!!! 決めるぜシュ〜〜〜〜〜ト!!!!!!!


サッカーファンでもないのに、私の脳内で御花畑JAPANがゴール前でキックを決めようとする姿が浮かぶ。


鋭いシュートが美しい弧を描きながらゴールをめがけ飛んでいく……。


ところがゴール前には屈強なキーパーがいて…


「本日の受付は終了しました」


うそおおおおおおおおおおおおお


えっ、ラストオーダー21時30分って書いてあるのに、18時に受付終了!?

調べたところ、少し前から美登利寿司はネット予約システムを導入して、整理券制になったらしい。店の前に並んでいたのは順番が近づいてきた人たちだったのだ……。


食いしん坊・御花畑JAPANの戦略はもろくも崩れ去った。サポーターたちも意気消沈。ていうか移動と空腹で死にそうである。


・マークシティの新名店へ

とにかくお腹が空いて死にそうだった。調べると、マークシティにはもうひとつ行列のできる新名店があるらしい。その名も「和牛と米 三芳亭」

熟成肉のひつまぶしがリーズナブルな価格で食べられることで人気なんだとか。

日によっては1時間以上並ぶらしいけど、ふとみると、あんまり並んでいない……。想定した店とはちょっと違うものの、列に並んだところ15分ほどで入店できた。

注文したのは「熟成ハラミ “抹茶” ひつまぶし」(1600円)

薬味や抹茶入りのお出汁、温泉卵などで4回味変しながら熟成肉のひつまぶしをいただけるのが人気の秘訣。

肉汁たっぷりの熟成肉がたしかに美味しそう。これは映えるなあ……。

なんて思いつつ、ふとまわりを見渡すと……若いカップルだらけ。一人客は私だけのようだった。私が食べている間に両隣の席が3組ほど入れ替わったが、すべて若いカップルだった。


付き合い始めたばかりで「クリスマスってバイトある?」なんて初々しい会話をする大学生風のカップル……。


マッチングアプリで知り合ったと思しきOL風美女を落とすためにこっそり先に会計を済ませる若手銀行マン……。


若いカップルに包囲されて消耗した御花畑JAPANは、肉を食べているはずなのに活力が奪われていくのを感じ、すぐに店を後にしたという……。


・戦いすんで日が暮れて


結論:大行列の名店は、ワールドカップだろうがなんだろうがすんなり入るのは難しい


検証が中途半端に終わったので、せめてハチ公前で熱狂するサポーターの姿を撮りたいと思ったが、やがて日本がコスタリカに0-1で負けたというニュースが入った。あの熱狂が嘘のように、渋谷駅前はいつもと変わらない景色のまま。

サムライジャパンの青いユニフォームを着た人たちは、夜の冷え込みから身を守るようにきっちりアウターを着込んで駅へと向かっていく。そして私もまた、肉を食べたのに満たされぬ思いのまま帰路についた。

スペイン戦でも同様の検証を行うか御花畑JAPANは検討したが、試合が朝4時スタートなので松屋や吉野家くらいしか開いておらず断念したとのこと。現場からは以上です。


執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.

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