COP27 からファッション業界への警告と、アディダスがイージーのデザイン権を保持した方法

DIGIDAY

11月上旬、エジプトで開催された国連気候変動会議は、ファッション業界と世界全体の排出量削減の必要性について切迫した事例を提示した。そのほか、アディダス(Adidas)がイージー(Yeezy)のスニーカーのデザイン権を保持できた方法に注目する。

COP27で、ファッションは世界的な排出量増加に取り組む

11月6日からエジプトで開催されているCOP27では、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)からの新しい報告書が発表され、世界が2015年のパリ協定の目標を達成する軌道に乗っていないことを明らかにした。化石燃料からの排出量を削減するどころか、米国やインドなどの国々は、来年には排出量を増やすと予測されている。

ブランドのパンガイア(Pangaia)でチーフイノベーションオフィサーを務めており、サミットのためにカイロに滞在していたアマンダ・パークス博士に話を聞いた。彼女は、パンガイアやファッション業界全体が地球を守るためにできる方法に関して多くの時間を費やしている。その彼女の評価は厳しいものだった。

「化石燃料が第一の問題だ」と彼女は言う。「私たちがしなければならない最大のことは、できる限りの方法で化石燃料の使用を停止することだ」。

アディダスがイージーのデザイン権を保持した方法

11月上旬、物議を醸していたカニエ・ウェスト氏とのパートナーシップを解消したアディダスは、先日ついにイージーのスニーカーに関する具体的な計画を明らかにした。多くが予想したように、アディダスはイージーラインのデザインを引き続き販売するが、イージーという名称は使用しない。これはアディダスが各シューズのデザイン権を保持しているからこそできることだ。

アスレタ(Athleta)やイクイノックス(Equinox)といったブランドとコラボレーションしてきたバッグブランド、カラー(Caraa)の創業者アーロン・ルオ氏は、こうしたやり方は、実際に外部のデザイナーとコラボレーションする際の一般的かつ標準的なものだと話す。

「経験則として、共同ブランドや共同デザインの製品の権利は、最終的にその製品を販売するのは誰か、コラボレーションしたデザイナーがどのように報酬を得るかによって決まる」とルオ氏は説明した。「たとえばブランドがアーティストと提携する場合、通常、その製品を販売するのはブランドであり、アーティストは一律の報酬額と、販売したアイテムごとのロイヤリティという形で分け前を得ることになる」。

[原文:Weekend Briefing: From COP27, a dire warning for the fashion industry]

DANNY PARISI(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)


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