有名写真家「パクリ疑惑」で謝罪 海外作品を無断加工、SNSで披露も…本人は盗用否定「他者に投稿任せていた」

J-CASTニュース

   建築などを撮った作品で知られる著名な写真家のアキラ・タカウエさんが、スロバキアの写真家ボリス・ミハリチェクさんの作品を反転させるなどして無断で使用していると、ツイッターで指摘があった。

   タカウエさんは、指摘された作品をツイッターから削除したうえで、公式サイトで「盗用」を否定し、「(SNSの)投稿を他者に任せて重大問題が発生した」と説明した。ミハリチェクさんは、タカウエさんから誰かが勝手に投稿したとの説明があったとしたうえで、無断使用については謝罪があったと取材に答えた。


  • 無断転用とされたツイッター投稿の作品


  • ボリス・ミハリチェクさんの作品(インスタ投稿から)

国際的写真展で最優秀賞を受賞し、コンテスト審査員も務める

   タカウエさんのツイッターに投稿されたのは、「夕霞」と題した写真だ。

   夕焼けの空の下、山々の間に霞がかかった幻想的な作品になっている。

   ところが、2022年11月20日になって、別の写真家から、中欧の国スロバキアの写真家ミハリチェクさんの作品を無断で使用しているとツイッターで指摘があった。

   それによると、ミハリチェクさんが6月26日にインスタグラムに投稿した写真「タトラ山脈の尾根」を反転して色味を変えたものになっているとした。タトラ山脈は、ポーランドとスロバキアの国境にある。実際に、タカウエさんの作品と比べると、色が少し濃くなっている以外は、反転させた構図がほぼ同じだ。

   この指摘の後、タカウエさんのツイッターから作品の投稿は削除され、その後、別の作品投稿も次々に削除された。そのことについての説明はなく、11月21日夕現在は、ツイッターのアカウントも削除されている。

   タカウエさんの公式サイトも、多くが見られない状態になっているが、カメラメーカーなどのサイトによると、タカウエさんは、一級建築士で工学博士号を持ち、国際的な建築のプロジェクトにも関わっていた。その一方で、建築などの写真撮影も手がけ、2013年には、米ニューヨークのカーネギーホールで行われたインターナショナルフォトグラフィーアワードで建築写真総合部門の最優秀賞を受賞するなどしている。最近は、アートギャラリーで個展を開いたり、国際写真コンテストの審査員を務めたりしている。

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