とにかく情報量の多い蕎麦だった。まずは「新商品」から始まって、パッケージの表面には金と黒で「令和二年度 長野県知事賞受賞 第六三回 信州そば品評会」と書いてある。もうこの時点で “買い” であるが、その後に続く『創業寛政元年 総本家 更科堀井監修』も強めのワードだ。
果たして裏面はどうなっているのか。ドキドキしながらひっくり返すと──
気になるのは「販売者」が株式会社ニップンであることは書かれているのが、肝心の「製造者」が書かれていないこと。そんな時は消費者庁の「製造所固有記号検索」にかければイッパツなのであるが、出てきたのは……
ほほう、おぬしか。たびたび登場する「信州戸隠そば株式会社」は、現在ランキング4位『上野藪そば監修 藪そば』の製造者でもある。これは期待……!
それでは今回もまいりましょう。いつものように──
デカい鍋にタップリのお湯を沸かし……
4分半ゆでて……
完成。
して、そのお味は──
見た目は「しらたき」のような色、そしてツヤ。しかし食べてみると……これは独特。細くて硬くて、初体験の歯ごたえかも。効果音にするなら「コリコリ」というか。気品や繊細さも感じる更科そば。受賞するのも頷ける。
「家そば」か「外そば」かで言えば……まあ外なのかも。外のお蕎麦屋さんで、こういうお蕎麦が出てきたら「おお、これは!」となるような。これまで食べてきた更科そばよりも、強いオリジナリティを私は感じた。
温か冷なら、断じて冷でいただきたい。ちなみに「冷やしおろしそば」で食べてみたら激うまだった。なんなら “ノーマル以外のつゆ” で食べるなら、いまランク入りしている蕎麦たちよりも美味かったかもしれない。
それを思うと、この蕎麦は「つゆ生きの蕎麦」であるのかも?
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24