【衝撃】立川警察の取調室のカツ丼、激ウマだった

ロケットニュース24

お前がやったんだろ! いい加減吐いて楽になれ。田舎のおふくろさんが泣いてるぞ? まあ、腹が減っては戦はできぬと言うしな。どうだ? カツ丼でも

刑事ドラマの取調室と言えばカツ丼である。やたらウマそうに見えるんだよなアレ。一生に一度は食べてみたい。まあ、機会があったらあったで味を感じている余裕はなさそうだが……。

と、思っていたら食べられた。それどころか激ウマだったためお伝えしたい。

・あれは数日前のことだった

話は数日前にさかのぼる。知り合いのバンドのライブを見に立川に行った私(中澤)。せっかくの遠出なので立川を楽しもうと街をフラフラしていたところ、いきなり声をかけられた。「にーちゃん、何か探してるの?」と

そこにはおじいちゃんの料理人の姿が。夕飯にそばでも食べようかと考えていた私が「そば屋を探してます」と答えると、「探してる店はここじゃない?」とおじいちゃん。

確かに、おじいちゃんの後ろには高尾亭というそば屋があった。駅前から少し離れていることもあり、ガッツリ大きい店構えには地域密着型の街のおそば屋さんオーラを感じる。駐車場もついているし。


・ヤクザの地上げかな?

それにしても、街を歩いていて料理人に声をかけられたのは初めてかもしれない。しかも、ビラ配りとかじゃなくてピンポイントである。これで何か相談されようものなら、もうドラマの導入部分の完成だ。

ストーリーが走り出す前兆のようなものを感じつつ入店してみたところ、どうやら家族経営の店のようである。店内には座敷とかがあるのだが、その座敷におばあちゃんと孫が座っていた。アットホームすぎる。

この店に1つだけある悩み……それはヤクザの地上げ。私が脚本家ならそういうシナリオを書くに違いない。しかし、地上げ屋のヤクザはやって来ず、替わりに先ほどのおじいちゃんがやって来てメニューを置いて行った。

・メニューを見ている時、事件は起こった

そばはもり・かけ(税込600円)以外にも、鴨せいろ(税込1100円)や肉つけ(税込900円)などもあってバラエティーに富んでいる。「神カレーうどん(税込1000円)」という天ぷらとか具がもりもりのカレーうどんもあったりして、全体的にボリューミーなラインナップだ。

ふむふむ、予想より今っぽいな。しかし、いまいちコレというものが決まらない。全部食べたいゆえに。ぼんやり何度目かのカツ丼(税込900円)に目をやった時、衝撃的な事実が書かれていることに気づいた。な、なにィィィイイイ!?


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> 元立川警察取調室御用達 <
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ドラマはドラマでも刑事ドラマ! 取調室のアレにこんなところで出会うなんて……!! シェフを呼べー

・シェフに話を聞いてみた

思わず、食べる前にシェフを呼んでしまった。そして、やって来たのは先ほどのおじいちゃん・高橋信吾さん。記載について詳しく話を聞いたところ、ガチで立川警察署の取調室に出前を持って行っていたという。


高橋信吾さん「昔は、あっちの太い道沿いにある京王ストアが立川警察署だったんだよ。で、電話注文で『第〇取調室』って言われるからそこに持っていくんだよね。確か、1階が警らとか公務で、2階が保安、3階が公安、4階が通信とかだったかな?」


──配達ってどういう感じでするんですか


高橋信吾さん「2階の捜査課の中に5つ取調室があって、電話で言われた番号の取調室に持っていくんだよ。じゃあ、そこで数字で「〇当番」って言われる。例えば「200当番」って言われたら、看守のとこに行って「200当番」って伝えるとお金がもらえる。取り調べを受けてる人の名前が知れるとマズイから全部番号になってたな」

──なお、以前のロケットニュース24の記事によると、現在は、取り調べ中の犯人の権利を守るための規則から取調室でカツ丼をおごる行為は禁止になっているらしい。高橋信吾さんが立川警察署の取調室にカツ丼を出前していたのは30年以上前とのことなので、当時はそこまで規則が整備されていなかったのだろう。取調室のカツ丼は本当にあったんだ……!

・歴史的カツ丼

高橋信吾さんいわくカツ丼の味はその頃から変わっていないのだとか。食べてみると、厚めの肉から豚の旨みが感じられる良いカツ丼。タレが濃いめでシャバシャバにならず米の粒立ちが残っているのもグッドである。

というわけで、立川警察の取調室のカツ丼は激ウマだったことが判明した。どこかで失くした人情の味。ロマンすら感じられる一品な気がするこのカツ丼。もはや歴史資料と言えるかもしれない。

・今回紹介した店舗の情報

店名 高尾亭
住所 東京都立川市錦町5-5-31
営業時間 月~土・祝11:00~15:00、17:00~20:00
定休日 日曜日、年始

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

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