Twitterを買収して新CEOに就任したイーロン・マスク氏が、現地時間の2022年11月9日に開かれたTwitterのスペースで、Twitterが決済サービス市場に参入する計画について話しました。大手日刊紙のニューヨーク・タイムズによると、Twitterはアメリカ合衆国財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)に決済サービスを展開するための登録書類を提出しており、すでに決済サービス市場参入に向けて動き出しているとのことです。
On Twitter, Elon Musk Details His Plans for Twitter’s Business – The New York Times
https://www.nytimes.com/2022/11/09/technology/twitter-payments-business.html
Elon Musk details his vision for a Twitter payments system | TechCrunch
https://techcrunch.com/2022/11/09/elon-musk-details-his-vision-for-a-twitter-payments-system/
Briefing: Twitter Looks to Become PayPal Rival Processing Crypto and Other Payments — The Information
https://www.theinformation.com/briefings/twitter-files-to-process-payments
マスク氏は、Twitterのクライアントソリューション部門でリーダーを務めるロビン・ウィーラー氏が主催したスペースで、今後のTwitterにおけるさまざまな計画について話しました。その中で言及されたのが、Twitterアカウントを利用した決済サービスへの展望です。
すでにマスク氏は、「有料動画」や「有料DM」といったクリエイターの収益化機能の実装を検討しているほか、有料サブスクリプションサービス「Twitter Blue」の改革も行っています。これらの収益化機能やTwitter Blueの検証プログラムが、決済サービス展開への足がかりになるとみられています。
イーロン・マスクのTwitterが「有料動画」や「有料DM」の実装を計画中 – GIGAZINE
新たな決済サービスでは、Twitterユーザーが収益化機能や入金によって得た現金残高をプラットフォーム上で送金したり、認証された銀行口座へ出金したりできるとのこと。また、マスク氏はTwitterアカウントへの入金を促すため、残高に対して高利回りの利息を支払うというアイデアも披露しています。なお、Appleも2022年10月に「Apple Cardのアカウント残高に応じて利息を支払う」というサービスを発表しています。
マスク氏は、「次のステップは残高から非常に高い利回りが得られる、非常に魅力的なマネーマーケットアカウントについてのオファーです。そして、デビットカードや小切手などを追加します……基本的に、システムをできるだけ便利にするのです。それがより便利で面白いほど、多くの人々がサービスを使うでしょう」と述べました。
ニューヨーク・タイムズは今回のスペース開催に先立ち、TwitterがFinCENに提出した登録書類を入手し、決済サービスへの参入を計画していることを報じていました。そもそもマスク氏は決済サービス大手・PayPalの前身であるX.comの共同設立者であり、Twitterを決済サービス化することはキャリア初期に回帰したとも捉えられると、ニューヨーク・タイムズは指摘しています。
海外メディアのThe Informationは、新たな決済サービスについての詳細は明らかでないものの、プロジェクトに精通している人物からの情報として、ドージコインを含む仮想通貨を受け入れる可能性が高いと報じました。
なお、Twitterはマスク氏の買収以前から「Tips」という投げ銭機能を展開しており、ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨の受け取りも実装しています。
Twitterでフォロワーからの投げ銭チップ用に「ビットコイン」「イーサリアム」のアドレスを追加する方法はこんな感じ – GIGAZINE
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