入団拒否の可能性が報じられている大阪ガス・河野佳投手(21)を巡り、指名したプロ野球・広島カープの末包昇大外野手(26)が2022年11月1日、寄せられている心無い言葉に苦言を呈した。
「カープのリーグ優勝に貢献できるように…」
カープからドラフト5位で指名された河野選手。広陵高から社会人野球の名門・大阪ガスに進み、21年の社会人野球日本選手権では19イニング0封で最高殊勲選手賞、同年の社会人野球表彰ではベストナイン、最優秀防御率賞(43イニングで0.21)、最多勝利投手賞(7試合で6勝0敗)の3冠に輝いた。
指名直後の記者会見では「ほっとしました」と心境を明かし、「小学校の頃からマツダスタジアムに試合を観に行くことが多かったので、憧れというか、プロ野球選手はすごいなとの思いがあったので、広島カープから指名されてとても嬉しい」「カープのリーグ優勝に貢献できるように自分もしっかりくっついて頑張っていきたい」と決意を語っていた。
しかし、大阪ガスがシーズン最後の試合に敗れた10月31日、河野選手の複雑な心境が複数のメディアで報じられた。上位指名が目標だったため心残りがあり、入団拒否の可能性が伝えられている。
カープファンからはSNSで驚きの声が続出し、心無い書き込みも散見される。
カープの末包選手は1日、インスタグラムで日刊スポーツの記事「広島5位の大阪ガス・河野佳、入団拒否も『上位指名が目標だった』プロ入りへ悩み吐露」を引用し、「記事や憶測だけで彼を批判するのはやめて欲しいですね」と要望した。「また今度この件について話せればと…」と意味深に予告もした。
末包選手も21年のドラフトで、大阪ガスから6位指名されて入団した。河野投手は共にプレーした後輩にあたる。中国新聞の当時の報道によれば、末包選手は指名後に「ラストチャンスだと思っていたので、本当にうれしい」と喜んだ一方、「今後の人生もある。家族とも相談し、一番いい選択をしたい」と慎重に言葉を選んでいた。