海鮮王国である北海道。さんま、ホタテ、うに、いくらと水揚げ量1位のものを数え上げればキリがない。ゆえに、鮮魚の平均レベルが圧倒的に高く、回転寿司ですら格の違いを見せつけてくることは有名な話。
そんな北海道は紅鮭の缶詰ですら格が違った。身、詰まりすぎィィィイイイ!
・紅鮭の缶詰と聞いてイメージするもの
まず、紅鮭の缶詰と言うと、どういったものを想像するだろうか? 私(中澤)が最初にイメージしたのは、鮭そぼろである。ご飯のお供に最高だよな。
次に、ハラスや中骨がひと口サイズでポロポロと入ってる感じ。缶つまの「鮭ハラス」とかはコンビニにも売ってるし、そぼろよりも身が味わえるので、夜食とかちょっと小腹が空いた時にちょうど良い。
・衝撃
この鮭の缶詰もそのどちらかだろう。てっきりそう思い込んで油断していたのだが、フタを開けてみたところ……
身、詰まりすぎィィィイイイ!
サバの水煮かよってくらいギッチギチではないか。ギチギチすぎて缶詰を逆さまにしても出てこないレベル。むしろ、どうやって入れたねん!
もちろん、食べても、その身のボリューム感は格が違う。しっかりとした塊感のある身を噛むと染み出すようにジューシーな旨み。缶詰なのにちゃんと紅鮭だ!
・北海道根室の缶詰会社
私が食べた缶詰は株式会社マルユウの『紅鮭水煮』。浅草にある北海道のアンテナショップ『まるごと北海道 雷門物産本舗』で税込み980円で購入したものだが、こう思わずにはいられなかった。「さすが北海道」と。
ちなみに、マルユウは北海道根室にある缶詰会社。以前の記事で知る人ぞ知る「幻のさんま缶」をご紹介したが、水揚げ量日本一のさんまはともかく、紅鮭の缶詰でもこだわりを見せつけられるなんて、メーカーとしてのプライドを感じたのであった。
缶詰はただの保存食ではない。そこにはそれぞれの物語が詰まっている。今回もそんな物語を知ることができた。980円は安い買い物だったと言えるだろう。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.