GPUの処理速度よりVRAMの多さで殴るべきアプリもある。2世代前の上級GPU「RTX 2080 SUPER」と1世代前の中級GPU「RTX 3060」を #VRChat で比べてみた

GIZMODO

ご存知の方も多いと思いますが、RTX40シリーズが発売される前に改めて。

GPU泣かせのVRアプリの1つがVRChat。重いワールド、多くのアバターが集まっているワールドを訪れると、GPUファンが唸りをあげてCPUファンとともに合唱することが多々あります。

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Photo: 武者良太

このメタバースにハマってくると、より快適な環境を求めて次々とGPUをアップデートしたくなる。しかしVRChatの場合はVRAMの量がボトルネックとなりフレームレートが低下することが多いんですね。その実例をお見せしたく、RTX 2080 SUPER(8GB)とRTX 3060(12GB)で比較してみました。

2世代前の上級GPU vs 1世代前の中級GPU。処理能力はRTX 2080 SUPERの勝ち

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Image: 武者良太

RTX 2080 SUPER(8GB)は2019年に発売されたグラフィックボードです。当時は上から2番めの処理能力を持ちながらも価格は10万円前後とちょい控えめ。チャレンジしやすいモデルでした。3DMarkのTIME SPYでとったベンチマークは10809

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Image: 武者良太

対してこちらのRTX 3060(12GB版)は、2021年2月より発売されました。価格帯は6万円前後。ミドルレンジをカバーするグラフィックボードで、3DMarkのベンチマークは8706。世代は変われどグレードそのものが異なるため、GPUそのものの処理能力はRTX 2080 SUPERの勝ち。

VRChatの中ではRTX 3060(12GB)のほうがハイパフォーマンス

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Image: 武者良太

普通に考えたら、RTX 2080 SUPER(8GB)からRTX 3060(12GB)に買い替える理由はありません。しかしVRChatの住民にとっては別です。自由気ままなモデリングが施されたアバターが集いまくるカオスなメタバースのVRChatは、とにかくGPUのVRAMを消費するのです。

初期設定時は、一番最初に入室するVRChat Homeワールドですら3GBほどのVRAMを消費します。

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Image: 武者良太

これが10人ほどのアバターが集まるワールドにいくと、VRAM消費量が7.5GB前後と増大しました。RTX 2080 SUPER(8GB)はVRAMを使い果たす一歩手前です。

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Image: 武者良太

結果として何が起きるのかというと、RTX 2080 SUPER(8GB)だとフレームレートが下がっちゃうんです。グラボ交換の時間がかかったため、必ずしも同じ状況でのテストとはならなかったものの、10人前後の人がいるワールドでのフレームレートRTX 2080 SUPER(8GB)で24-35FPSRTX 3060(12GB)では37-45fpsとなりました。

映画だって24FPSだもの。それ以上のフレームレートって必要なくない?野暮じゃない?と思うかもしれませんが、モーションブラーで美しく描いている映画とは別物なんですよね…。普通に静止しておしゃべりするぶんには大丈夫でも、30~50人が楽しく過ごしている音楽ライブやClubイベントにいくと、さらにコマ落ち表示となって、体験価値の低下と直結しちゃうのが悩ましい。

デスクトップPCや、一部のノートPCのように後からメモリを追加することができないのがGPUです。もしVRChatをはじめとしたVRメタバース/ソーシャルVRを楽しむためにPCをカスタムするのであれば、まずはグラフィックボードのメモリ量からチェックしましょう。

参考までにVRChatで使えるRTX40およびRTX30シリーズのメモリ量をどうぞ。

RTX 409024GB

RTX 4080 16/12GB

RTX 3090 Ti24GB

RTX 309024GB

RTX 3080 Ti12GB

RTX 308010GB

RTX 3070 Ti8GB

RTX 30708GB

RTX 3060 Ti8GB

RTX 306012GB

そしてRTX 30の価格が順当に落ちてきているんですよねいま…。僕が買ったRTX 3060(12GB)も5万円切っていたし。

Source: VRChat

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