イギリス・ロンドンを拠点に活動するアーティストのMatt DesLauriers氏が、「美しい夕日」や「東京のネオン」といった任意のテキストを入力すると、そのイメージに当てはまるようなカラーパレットを生成することができるツールを開発しました。
Artist uses AI to extract color palettes from text descriptions | Ars Technica
https://arstechnica.com/information-technology/2022/09/artist-uses-ai-to-extract-color-palettes-from-text-descriptions/
DesLauriers氏は画像生成AIの「Stable Diffusion」を用いて、任意のテキストプロンプトに沿ったカラーパレットを作成することができるツールを開発しました。Stable Diffusionは入力したキーワードに沿った高精細な画像を生成することができる画像生成AI。このStable Diffusionを使って任意のテキストに沿った画像を生成し、次に「gifenc」と呼ばれるJavaScriptベースのGIF画像エンコーダーを利用して、画像に含まれる色情報を抽出することで、カラーパレットを作成します。
DesLauriers氏は作成したツールのコードをGitHubに投稿していますが、これを利用するにはローカル環境にStable DiffusionとNode.jsをインストールする必要があります。海外メディアのArs Technicaは「セットアップにはある程度の技術的スキルが必要ですが、強力なオープンソースの画像合成モデルがリリースされてからもたらされている予想外のグラフィックイノベーションの最新事例です」と報じています。
実際にDesLauriers氏の作成したツールでテキストからカラーパレットを生成した事例が以下。カラーパレット生成のベースになったテキストは「tokyo neon」(東京のネオン)「green garden, blue sky」(緑の庭、青空)「beautiful sunset」(美しい夕日)「living coral」(生きたサンゴ)の4つ。
アーティストがAIを使用してテキストからカラーパレットを生成できるツールを開発したのはこれが初めてのことではありません。2022年5月にはアーティストのdribnet氏がヨゼフ・アルバースにインスパイアされた「Homage to the Pixel」をリリースしており、このツールではテキストを入力すると6色のカラーパレットを生成することが可能です。
なお、Ars TechnicaはAIを用いたテキストからカラーパレットを生成するツールの利点として、「高校を卒業した翌日」「ファストフードのハンバーガーの捨てられた包装紙」「スター・ウォーズとロード・オブ・ザ・リングのマッシュアップ」といった「型にはまらない情報源からでもカラーパレットを生成できる点」を挙げています。
この記事のタイトルとURLをコピーする
画像生成AI「Stable Diffusion」の実行環境を無料でWindows上に構築できる「Stable Diffusion web UI」の導入方法まとめ – GIGAZINE
・関連コンテンツ