朱色の墨汁でカニカマの絵を描く練習だ
夢の中の自分が朱色の墨汁でカニカマを描いていた。触発されて、現実の自分もやってみた。
夢でやっていた
この夏、新型コロナウイルスにかかってしまった。幸い発熱などの症状はすぐに治り、決められた日まで自宅でぼんやりと過ごすことになった。
外に出られない不完全燃焼な日々を過ごすうちに、寝ている間に見る夢が鮮明になってきた。
ある日の夢。僕は先生が添削の時に使う朱色の墨汁を持っていて、筆に付け、横にシュッと動かして見事なカニカマの絵を描いていた。「誰でも簡単に描けるよ」と僕は誰かに教えていた。
墨汁を棚にしまって目が覚めた。
夢の再現
印象的な夢だった。しかもそこまで支離滅裂ではない。薄ぼんやりと説得力がある。朱色の墨汁でカニカマは描けそうだ。
半紙に向かって座り、筆に墨汁をつけてシュッとやってみる。
ちょっとそれっぽい。カニカマの質感と、赤と白の混じった色合いが出てきた。夢で見た映像と一緒だ。こういうのをたくさん描いていた。
シンプルな作業だがやはり巧拙はあって、カニカマっぽくなったりただの赤い線になったりする。
筆の毛先がバラけずに塊っぽさを出しつつ、ほどよくかすれた表現を加えるのがいいみたいだ。
一発で描きたい
描いていくうちに、描き足さずに一発でカニカマにしたくなった。
カニカマっぽい形の線を描きつつ、途中でちょっとかすれると良い。
夢の再現は、現実感が薄くて神秘的だった。今の僕こそが夢で、今まで夢だと思っていたものが現実だったのかも、という気がしてくる。