「十割そば」があると思えば「八割そば」があったりして、さらに「二八そば」なんてのがあったりもし、え〜っと、え〜っと……と混乱している最中に発見したのが「五割そば」である。私は「また数字……」と立ち尽くした。
「五割そば」とは、蕎麦粉を五割使用した蕎麦のこと。パッケージによると「北海道のそば粉に北海道で収穫された小麦粉を配合して作り上げました。」とのことなので、五割そばだが “十割北海道” な蕎麦と言えよう。
パケ裏を見ると、製造者は「株式会社 沢製麺」とある。これはもしや、第43束で登場した「古来本づくり本舗株式会社沢製麺」かと思ったら……ビンゴ! ちなみにその時の蕎麦は『信州 八割そば』……やはり数字だったか……!
それはさておき……
デカい鍋にたっぷりのお湯を沸かし……
5分ゆでたら……
ハイ完成。
して、そのお味は──
海苔映え(のりばえ)するような蕎麦の色。むかし私が働いていたお蕎麦屋さんの蕎麦の色に近いグレーである。コピックのマーカーで言うなら『W-1(Warm Gray No.1)』あたりであろうか。これは期待……。
しかし、結果としては「家」であった。口当たりや喉越しは良いのだが、どうにもこうにも家からは出ていない。外に出たいのは山々だが、イラストの締め切りがあるので出られない……みたいなもどかしさ。ウ〜ム。
パッケージをよく見ると、食べ方の例として真っ先に「ざるそば(海苔をふりかけた蕎麦)」が書いてあった。ほらね! やはり「海苔ありき」の蕎麦なのだ。海苔映えして当然。そんな海苔をコピックの色で表現するなら『BG99』あたりだろうか。また、数字。