AI活用サービスのストックマーク、11億円調達–採用強化で国内外の「異能」集結目指す

CNET Japan

 ストックマークは8月9日、大和企業投資、東北大学ベンチャーパートナーズ、HAKUHODO DY FUTURE DESIGN FUND、Bonds Investment Group、ユナイテッド、三菱UFJキャピタルなどの出資により、シリーズCラウンドで総額11億円の資金調達を実施したと発表した。これにより、累計資金調達額は30億円となる。

 
 

 自然言語処理や、事象の関係性をデータベース化した「ナレッジグラフ」など、ストックマーク独自のAI技術が評価されたという。なお、同社と東北大学大学院情報科学研究科 乾研究室は、2021年11月に知識グラフの獲得とそれを活用した説明可能なAI(XAI)の共同研究を開始しており、特に東北大学ベンチャーパートナーズが大きな期待を寄せているとしている。

 2016年11月に設立したストックマークは、国内外約3万5000サイトのビジネスニュースをAIで分類して配信する「Anews」と、事業におけるさまざまな環境をAIで分析、端的に可視化して市場調査をサポートする「Astrategy」という、自然言語処理技術を活用した2つのサービスを展開。製造業を中心にリサーチ業務のDXを加速させており、国内エンタープライズでの活用が急速に進んでいる。

 今後は、ビジネスパーソン個人のあらゆる業務をパートナーとして支援するとともに、個々の情報活用が組み合わさり、企業の意思決定を支えるインフラとして機能する世界を目指す。

 ナレッジグラフの活用による顧客の情報収集、分析、レポート作成業務の自動化や、各社ごとに最適化してビジネスシーンの意思決定を担えるAIの開発を目標に掲げている。

 また、検索やレコメンドエンジン、あらゆる非構造データを構造化するナレッジグラフをPaaS化し、国内サービスのインフラとして展開する予定。販路を大きく拡大し、全国の代理店網においてもイノベーション支援できる体制を構築する狙いだ。

 加えて、顧客価値経営を体現するため個人に最大の権限を移譲し、自律分散型でアジリティの高い組織へ進化させる。そのため自然言語処理技術を高める機械学習リサーチャー、あらゆるデータを活用できるようにしていくためのエンジニア、未だ満たされていないニーズをプロダクト化するためのカスタマーサクセスおよび、プロダクトマネージャーなど、採用を加速させる方針。国内外の異能を集結させ、異なるケイパビリティを持ったスペシャリストが融合する高度な企業文化を構築するという。

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