「外国人も投票できる」前提だったIR住民投票。民意・透明性という単純な問題には帰結できない

アゴラ 言論プラットフォーム

こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

IR住民投票についてアップした動画に関して、泉房穂市長とTwitterで議論。

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ほとんどの方が動画を見ないでRTするので再生回数は伸びない。苦笑

IR住民投票に対する考え方は当然のことながら双方変わりませんでしたが、一定の敬意のもとである種の歩み寄り(?)もすることができました。

教育や子育て支援など未来志向の政策で共通点もあるからこそ、過度にヒートアップするのではなく、建設的なやり取りを今後も交わしていければと思います。

泉房穂市長のように、要件を満たした住民投票は実施をすべきという信念・考え方も理解はできますが、それがシンプルに

「民意を大切にした市民目線の政治」
「堂々と胸を張った透明性の高い政治」

と言い切れるのかについてはなお疑問・議論がありますので、その点にはコメントを残しておきたいと思います。

というのも、今回の住民投票請求はいわゆる広義の「外国人参政権(外国人も投票可能となっている)」の問題を含んでいるからです。

こうした民主主義の根幹に関わる制度設計も孕むので、一定数を集めたから直ちに住民投票を行うということにはやはり大きな懸念が残ります。

外国人投票についてだけ議会で修正するという議論もありますが、署名の前提である以上、極めて困難と考えるのが普通でしょう。

果たして間接民主制と直接民主制の組み合わせというのはこれほどに繊細で深遠なものなのです。

住民投票の実施是非はこうした背景も含めて検討されるべきものであり、これまでの複数の選挙結果や法定プロセスが終了している経緯なども踏まえて、やはりわたしは住民投票は行わないとする吉村洋文府知事の考えを支持するものです。

泉房穂市長は外国人の地方参政権にも前向きな立場とも聞き及びますので、この論点は重視していないかもしれませんが、私たちは外国人参政権には慎重な立場からこの点も重視します。

今回の住民投票請求は、民意を問う制度における複雑な課題を詳らかにしたものでもあり、しっかりと説明を行うことは民主主義のレベルアップにも資すること。

引き続き、我々としても丁寧な説明を心がけてまいります。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2022年7月26日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。

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