スタイルは実像をしのぐ。
先日、日本に上陸したDellのプレミアム・ノートPC「Dell XPS 13 Plus」。まるでSF映画から抜け出してきたようなルックスは、見た瞬間に有無をいわせず「欲しっ!」となる引力を放っています。
一方で、PCになれた人には「これ使いやすいのかなぁ」という疑問を抱かせる形でもあります。あるんだかないんだかわからないタッチパッド、Appleも諦めたタッチ式のファンクションキー、ミスタイプが増えそうなフラットなキーボード。
7月2日~7月10日にかけて、代官山T-SITEに登場するポップアップストア「DELL XPS POPUP STORE」に多数のXPS 13 Plusが展示され、実物を確かめられます。昨日にプレス向け体験会があったので、実機を触ってのインプレッションをお届けします。
3種のマテリアルが融合したデザイン
細部を触る前にDell XPS 13 Plusをあらためてしげしげと眺めましたが、控えめに言って「超かっこいい」です。
ベゼルを削りまくったディスプレイ、キーの分離ライン以外はフルフラットなキーボード面。キーの分離ライン幅も均一で、「精緻」という言葉がぴったりの仕上げです。
XPS 13 Plusはアルミの塊のような見た目ですが(ボディは実際そうなんですけど)、フレームはアルミ、タッチパッド内蔵のパームレストはガラス、キーボードは樹脂と、じつは3種の素材が使われています。
バラバラでありながら、パッと見に1つの素材に見える仕上げは見事のひとこと。見た目のノイズの少なさから、XPS 13 Plusをプレミアムなマシンであることが伝わってきます。カフェで開いたらみんながチラ見してくるであろう、オーラがありますね。
タッチパッドは最高
見た目にインパクトが大きいのは、やはりパームレストと一体化したタッチパッドでしょう。指でさわってみましたが、左は[Alt]と[無変換]のあいだ~右は[ひらがな]と[Ctrl]のあいだ、がタッチパッドの「当たり判定」です。
指を伸ばしたところはだいたいタッチパッドというくらい広いので、操作にまったく問題なし。振動によるクリック感のフィードバックも的確で、違和感はありませんでした。
ガラスのパームレストと一体化しているので、段差にホコリや手垢がたまらないし、手汗による変色にも強そう。これは今後のスタンダードになっていいデザインです。
ファンクションキーにはひと工夫あるけど慣れが必要
一方、タッチセンサー式のファンクションキーは慣れが必要そうでした。タッチパッドのような触覚フィードバックはなく、押した感触はありません。
バックライトの明暗で機能の切り替えを教えてくれる工夫はグッドですが、ファンクションキーをよく使う人は戸惑うでしょう。ここはルックスのために我慢が必要なデザインです。
キーボードは英字がおすすめ
フルフラットなキーボードはキーの間隔が狭く、めちゃ精密な仕上げです。キーストロークも深めでタイピングは快適。心配したようなタイプしづらさはありませんでした。
ただ、私にとって日本語キーはややキーが小さく、隣のキーに指をひっかけてしまうときがあります。本体のコンパクトさの副作用ですね。英字キーボードはキーのサイズにゆとりがあり、タイプしやすいです。私は英字キーがおすすめします。
PlusじゃないXPS 13との違いは?
Dell XPSの13インチには、このデザインコンシャスな「Dell XPS 13 Plus(以下Plus)」と、既存のデザインをブラッシュアップした「New Dell XPS 13(以下ノーマル)」の2つがあります。ベースモデルの価格差はおよそ4万円ほどありますが、スペックはほぼ同等(PlusのほうがCPUがちょっと上だったり、より強力なカスタムができたりしますが)。
この価格差は、ひとえにデザインにあります。ノーマルは「今の」最新のデザインとしてまとまっていますが、Plusは完全に「未来の」デザインです。このデザインに差額を払うかは人によりますが、Plusを選ぶ人はそれなりにいるでしょうね(なんなら現在はPlusにクーポンがついてて、差額はほぼありませんし)。