カシメロ、世界戦2度キャンセルで王座はく奪も… WBO最新ランキングで1位に

J-CASTニュース

   プロボクシングの世界王座承認団体WBO(世界ボクシング機構)は2022年5月19日までに世界ランキングを更新し、前WBO世界バンタム級王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン、32)が同級1位にランクインした。

   カシメロは4月22日に英リバプールで同級1位ポール・バトラー(英国、33)と5度目の防衛戦を予定していたが、カシメロが英国入国後にサウナを利用して減量したことが発覚。これが英ボクシング管理委員会の定める規定違反に抵触したためリングに上がることを許されず試合は中止となった。


  • ジョンリル・カシメロ選手(写真:ロイター/アフロ)


  • WBO公式サイトより

カシメロの王座はく奪に伴いバトラー正規王者昇格

   タイトル戦は急きょ暫定王座決定戦に変更となり、同級4位ジョナス・スルタン(フィリピン、30)と暫定王座を争ったバトラーが判定勝利を収め王座獲得した。

   WBOは5月3日にカシメロの王座はく奪を全会一致で決定したことを発表し、これに伴いバトラーが正規王者に昇格。また、王座はく奪に際して次回のランキングでカシメロを1位にランクする見通しを示唆していた。

   カシメロは昨年12月にドバイで予定していたバトラー戦で「ウイルス性胃炎」を理由に前日計量に現れずタイトル戦をドタキャン。WBOがバトラーとのタイトル戦を再調整するも陣営の認識不足などにより2度目の世界戦キャンセルとなった。

   WBO王座は世界4団体王座統一を目指すWBA、IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋、29)が標的とし、これまでカシメロの動向に注目されていた。

   井上は6月7日にさいたまスーパーアリーナでWBC世界バンタム級王者ノニト・ドネア(フィリピン、39)と世界3団体王座統一戦を予定しており、王座統一に成功すればバトラーとの世界4団体王座統一戦の可能性が出てくる。

   なお、カシメロの代役としてバトラーと王座を争い判定負けを喫したスルタンはランクを下げ、4位から11位に後退した。

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