豊作だ! Google I/Oで発表された5つのPixelデバイスまとめ #GoogleIO2022

GIZMODO

スマホにイヤホン、タブレット、そしてWear OSのウォッチ!

Googleは今回のデベロッパー向けカンファレンス「Google I/O」で、最新のPixel製品ファミリーを一挙に登場させました。とくに注目は、ずっと待望されてたPixel Watchです。これでAndroidユーザーも、Apple Watchの真のライバルと呼べるものを手にできるのかもしれません。

Pixel Watchは実物が出るまでまだ数カ月ありますが、ミッドレンジスマホのPixel 6aはあと数週間で入手できます。フラッグシップのPixel 6に限りなく近いPixel 6aは、並みいるお手頃スマホの中でもコスパ最高な端末になれるかもしれません。

Pixel WatchとPixel 6aだけでも目玉になりうるネタですが、GoogleはさらにPixelシリーズのより長期的なプランも発表し、Pixel 7にPixel 7 Pro、そしてAndroidを載せたPixel Tabletまでチラ見せしてくれました。新フラッグシップワイヤレスイヤホン・Pixel Buds ProもPixel 6aと同時に登場するなど、もりもりな発表になりました。

以下にそれぞれのデバイスについて見ていきますが、一応注意なのは、一部デバイスがほんのチラ見せでしかなく、発売は今年後半、または2023年に入るものもあることです。ともあれ新製品がこれだけ続々来るんなら、Androidユーザーにとってはしばらくワクワクが続きそうです。

Pixel Watch

Image: Google

ついにGoogle初の純正スマートウォッチが発表されました。噂通りWear OSを搭載したPixel Watchはモダンなデザインで、丸いドーム型文字盤はベゼルがなく、エッジは丸みを帯びてます。素材はリサイクルステンレスで、文字盤右側には物理ダイアルがあり、ベルトの色はPixelスマホと合わせやすい展開です。

スペックは完全にはまだわかってませんが、Google Assistant、Fitbitアプリ、Google Walletが入ってることは判明してます。Google Smart Homeデバイスと連携できるので、Pixel WatchからGoogle Assistant経由で照明や家電を操作、みたいなことが可能です。Googleは最近Samsungと共同で新しいWear OSを開発していて、Pixel Watchはそれを搭載します。Googleいわく、パッと見で確認しやすいインターフェースとリッチな通知により「流れるように簡単な操作」ができるとのこと。

Image: Google

Googleは2021年初頭にFitbitを買収したので、Pixel WatchにもFitbitと同じような継続的な心拍数モニタリングや睡眠トラッキング機能が搭載されるのは驚きじゃありません。Fitbitと同様、運動中には「アクティブゾーン時間」をトラッキングして、各運動セッションをそれまでのセッションと比較できます。発売時期はPixel 7と同じ今年秋の予定で、価格を含めた詳細は今後わかってくることでしょう。

Pixel 6a

Image: Google

Googleは今回次なるフラッグシップスマホもすでに発表しちゃいましたが、そちらはあと数カ月出てきません。その前にあと数週間で、今あるお手頃スマホの名機Pixel 5aの後継機であるPixel 6aが発売になります。スペックだけ見ると、Pixel 6aはiPhone SEやSamsung Galaxy S52といった他のミッドレンジスマホを、わりと差を付けて上回りそうな勢いです。

Pixel 5aがPixel 5に比べてパフォーマンスを犠牲にしてたのに対し、Pixel 6aはPixel 6やPixel 6 Proと同じTensorプロセッサを搭載してます。GoogleのカスタムモバイルSoC・Tensorによって、Pixel 6aはPixel 5aよりはるかに高速になりそう。Pixel 6aはパワー面でPixel 6に迫るだけでなく、機能面ではLive TranslateのようなPixel限定機能、セキュリティ面ではTitan M2チップを搭載し、5Gにも対応してます。メモリは6GB、ストレージは128GB積んでます。

Pixel 6aは遠目にはPixel 6とほとんどそっくりで、リサイクルアルミのフレームにPixel 6と同じカメラバーが光ります。ディスプレイは大きめな(でも使いやすい)6.1インチ、背面にはアップグレードされたデュアルカメラがあり、強化された超広角レンズが入ってます。Face Unblur、Magic Eraser、True ToneといったGoogle独自のカメラ機能もしっかり使えます。

GoogleはPixel 6aのバッテリーについて、アダプティブバッテリー機能により「24時間もつ」と謳っていて、さらにExtreme Battery Saverを有効にすれば72時間使えるそうです。防水性能はIP67、これはPixel 6やPixel 6 ProのIP68より一段下がりますね。カラバリはチャコール、チョーク(白)、セージ(薄い緑)の3つで、発売は7月21日、価格は449ドル(日本国内価格5万3900円)です。

Pixel 7・Pixel 7 Pro

Image: Google

Pixel 6aをかすませるリスクを侵しつつ、GoogleはフラッグシップのPixel 7・Pixel 7 Proもチラ見せしてくれました。発売は今年秋になりますが、すでに遠慮なく期待を煽られてます。ただし今のところ細かいことは断片的にしかわかってません。

まず外見は現在のデザイン言語の延長上にありつつも、カメラモジュールにはちょっと変化があるようです。黒いカメラバーが横いっぱいに伸びてるPixel 6に対し、Pixel 7・Pixel 7 Proではカメラバーの色が側面のトリミングと同じ色になっていて、その分レンズ(Pixel 7はデュアル、Pixel 7 Proはトリプル)がくっきり目立ちます。これで前よりラグジュアリー感が出てるというか、少なくともそういう意図でこのデザインなんでしょうね。画像ではPixel 7ファミリーの色展開がわかり、公式発表じゃありませんが、白&シルバー、黒&チャコール、セージ(薄緑)&ゴールド、レモングラス(黄色)&ゴールドの組み合わせがあるようです。

GoogleいわくPixel 7は第2世代Tensorチップ搭載で、カメラや全体の性能、音声認識力が向上するとのこと。詳細は今後数カ月でわかってくるはずです。

Pixel Buds Pro

Image: Google

新たなフラッグシップワイヤレスイヤホン、Pixel Buds Proも発表になりました。AirPods Pro対抗となるPixel Buds Proにはカスタムのプロセッサーとアルゴリズム、スピーカーによるノイズキャンセリング技術が追加されてます。ワイヤレスイヤホンで一番くらいにありがちな不満は「着け心地が悪い」って話ですが、Pixel Buds Proはユーザーの耳の形に適合し、圧力をモニタリングしつつ耳介に合わせていくそうです。

もうひとつVolume EQという機能では、ユーザーが聞いてる音量に合わせて音楽を動的に調整し、小さい音で聞いても低音が消えない、といったことができるそうです。音量を小さくすると、Pixel Buds Proは低音を大きくしつつ中音・高音のバランスを取り、全体のダイナミクスが同じになるよう調整するんだとか。ぜひ使ってみたいところですが、低音が中音を隠して音の特徴をぼやけさせないかは気になるところです。あと間違いなく良さそうなのはマルチポイント接続で、これによって複数デバイスに同時に接続可能になります。

Image: Google

周りの音を聞きたいとき用のトランスペアレンシーモード(外音取り込みモード)もあり、Googleいわくビームフォーミングマイクと音声加速度計、風をブロックするメッシュカバーにより、通話音質も良いとのこと。ちなみにPixel Buds Aシリーズでの音声通話の音はすごく良かったです。

Pixel Buds Proは耐水・耐汗で、ANCがオンのときには7時間、チャージングケース分も含めると最大20時間使えます。チャージングケースはQi規格でのワイヤレス充電対応です。

Pixel Tablet

Image: Google

Googleはタブレットに再挑戦してます。短命だったPixel SlateのOSがChromeOSだったのに対し、今日Google I/Oでチラ見せされたPixel TabletAndroidで動いてます。これまでのGoogleの失敗例や、最近タブレットや折りたたみスマホといった大きめ画面向けのAndroid 12Lを推してることを見てると、Android搭載なのは驚きじゃありません。米GizmodoのFlorence Ion記者も、Material Youウィジェットを動かす謎のPixelタブレットの画像を目撃したと言ってました。

Pixel Tabletについてはあまり多くが語られず、ほんとにチラ見せだけでしたが、Pixel 6・6 Proに搭載の独自チップ・Google Tensorが入ってることはわかりました。またPixel Tabletは、Galaxy TabがSamsungのGalaxyスマホのパートナーであるように、Pixelのコンパニオンデバイスという位置づけです。唯一今日見られた画像では、単眼カメラと斜めになったエッジのデザインのみです。見た感じは無印iPadに似てますね。Pixel Tabletの発売は来年予定です。