メモ
ロシアの国営宇宙開発企業・ロスコスモスのドミトリー・ロゴージンCEOが、ロシアメディアに「大富豪のイーロン・マスク氏を脅す内容を含むメモ」を送付していたことをマスク氏がTwitterで報告しました。このメモに対してマスク氏は不謹慎ジョークで応酬しましたが、母親からTwitter上で「そのジョークは不愉快」と怒られています。
Russian space chief Dmitry Rogozin apparently threatens Elon Musk | Space
https://www.space.com/russian-space-chief-rogozin-threatens-elon-musk
Elon Musk Jokes He May Die After Twitter Row With Russia’s Dmitry Rogozin
https://www.newsweek.com/elon-musk-dmitry-rogozin-ukraine-rusia-twitter-1704678
マスク氏は電気自動車メーカーのテスラや宇宙開発企業のSpaceXを創業し、2022年4月には約6兆円でTwitterの買収に合意した南アフリカ出身の大富豪です。ロシアのウクライナ侵攻についてウクライナ支援を表明したマスク氏は、SpaceXが提供する衛星インターネット「Starlink」の提供をウクライナで開始し、アンテナなどの設備をウクライナに送り届けています。
イーロン・マスクの指示で衛星インターネット「Starlink」がウクライナであっという間に利用可能に – GIGAZINE
by Tim Reckmann
そんなマスク氏は2022年5月9日、ロスコスモスのロゴージンCEOがロシアメディアに送ったというロシア語のメモをTwitter上で公開しました。
続けてマスク氏はメモを英訳したものを投稿。メモには「Starlinkのインターネット端末はマウリポリのナチス・アゾフ大隊の武装勢力とウクライナ海兵隊に軍のヘリコプターで届けられたことが、捕虜となったウクライナ第36海兵旅団ドミトリー・コルミャンコフ大佐の証言から判明しました。私たちの情報によると、Starlink設備の配送はペンタゴン(アメリカ国防総省)によって行われたとのことです。このように、イーロン・マスクはウクライナのファシスト勢力に軍事通信機器を供給することに関与しています」と記されており、マスク氏がStarlink設備をウクライナに送付し、インターネット通信を維持したことを非難しています。さらにメモの最後には、「イーロンはこの件に関して、どれだけバカを演じようとも、大人として責任を負うことになります」と、マスク氏を脅すような内容まで付け加えられています。
これに対しマスク氏は気にするそぶりを見せず、「もし私が不可解な状況で死んだら、君(ロゴージンCEO)と知り合えて光栄だったと思うだろうよ」と皮肉を込めて不謹慎なジョークを飛ばしましたが……
If I die under mysterious circumstances, it’s been nice knowin ya
— Elon Musk (@elonmusk)
母親で元モデルのメイ・マスク氏に、「そのジョークは不愉快です」と怒られてしまいました。
マスク氏は母親に「ごめんなさい!生きられるようにベストを尽くすよ」と謝罪しています。
Sorry! I will do my best to stay alive.
— Elon Musk (@elonmusk)
記事作成時点ではロゴージンCEOのTwitterアカウントは非公開設定となっていますが、マスク氏のツイートを引用したメッセージを投稿していた模様。Twitterユーザーが投稿したスクリーンショットによると、ロゴージンCEOは「イーロン・マスクよ、黙っていた方がいいこともあるぞ!」と書き込んでいます。
宇宙関連メディアのSpace.comは、ロゴージンCEOはかつて「ロスコスモスは国際宇宙ステーション(ISS)の協力を停止する」と示唆したものの、記事作成時点でもISSの共同運営が続けられていることを指摘。ロゴージンCEOの発言には誇張が多いため、マスク氏がメモを気にしないのも不思議ではないと述べています。
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