NASAの次期ISSミッション「Crew-4」について知っておくべきこと

GIZMODO

さまざまな実験を予定しています。

SpaceX(スペースX)は、NASAによる「Crew-4」ミッションにおける国際宇宙ステーション(ISS)への打ち上げを準備しています。ミッションでは宇宙飛行士が6カ月間、微重力下にてさまざまな科学実験を行う予定です。

宇宙の民間利用につながるか?

Crew-4のクルーには、NASAの宇宙飛行士であるKjell Lindgren(シェル・リンドグレン)氏、Robert Hines(ロバート・ハインズ)氏、Jessica Watkins(ジェシカ・ワトキンス)氏、そして欧州宇宙機関(ESA)のSamantha Cristoforetti(サマンサ・クリストフォレティ)氏が含まれています。クルーはフロリダ州のケネディ宇宙センターから「Falcon 9(ファルコン9)」ロケットで打ち上げられる予定です。先週土曜日の4月23日に打ち上げが予定されていましたが、天候の悪化により「Ax-1」ミッションが遅れ、それによってCrew-4も4月26日以降に変更されています。

Photo: NASA/Kim Shiflett

Crew-4はその名が示す通り、NASAの商業乗員プログラム(Commercial Crew Program)の一環として打ち上げられる4回目のミッションです。このプログラムではスペースXの宇宙船による宇宙飛行士の輸送が行われます。また、ワトキンス飛行士は宇宙での長期ミッションに参加し、ISSに滞在する初の黒人女性として歴史に名を残すことになります。

植物栽培によって将来的には食料供給も

Crew-4は宇宙飛行士の健康改善、人工網膜の開発、土を使わない植物の栽培など、さまざまな科学実験ペイロードが搭載されます。微小重力環境ではインプラントの品質と安定性を向上させることができるので、人工網膜の開発の進展が期待されます。また水耕(液体)栽培やエアロポニック(空気栽培)により、ISSで土を使わずに植物を栽培し、長期ミッションで宇宙飛行士に食料を提供する計画もあります。NASAによると、このシステムではレーザーで細胞を分類・識別し、細胞数を分析し、血液ガンなどの病気が診断できます。

なおCrew-4が打ち上げられる前には、初の民間人宇宙飛行士チームによるISSミッションの帰還を待つ必要があります。Axiom SpaceのAx-1ミッションのメンバーは4月9日にISSに到着し、当初は地球低軌道で8日間過ごす予定でした(現在、Ax-1ミッションは11日目)。4人のクルーは4月19日にISSを出発する予定でしたが、その滞在は4月23日まで伸びました。

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