こちらは、小売業界の最前線を伝えるメディア「モダンリテール[日本版]」の記事です
※モダンリテール[日本版]は、DIGIDAY[日本版]内のバーティカルサイトとなります
MRブリーフィングは、変動の激しい小売業界が直面する課題やトレンドについて、モダンリテールが注目しているニュースをご紹介します。
三陽商会「クレストブリッジ」から新ライン発表
消費者の生活様式の変化に伴い、企業やブランドは商品施策や事業戦略の見直しを求められるようになっている。だがそれは、ブランドの認知拡大や新たな顧客獲得の機会となる可能性も秘めている。
Advertisement
アパレル企業の三陽商会は2022年秋冬、英国テイストをベースにしたファッションブランド「ブルーレーベル・クレストブリッジ」「ブラックレーベル・クレストブリッジ」(以下:クレストブリッジ)の新ライン「シービー・クレストブリッジ」(以下:CB)をスタートする。よりカジュアルで日常使いができるアイテムで構成し、クレストブリッジ全体で幅広い顧客層にアプローチすることで、ブランドの認知度アップを狙うという。
同社は7日、関係者向け発表会を開き、新ラインの開発背景について、顧客のライフスタイルの変化によって、オンタイムでの着用に適した同ブランドで顧客が買い物をする機会が減ったこと、クレストブリッジが百貨店を主販路としてきたことから、百貨店には行かない消費者との新たなタッチポイントを作りたいと考えたことなどをあげた。オン・オフの幅広い機会に着用できる新ラインを開発することにより、「集客が堅調な商業施設に出店し、クレストブリッジ全体の事業拡大を図るとともに、クレストブリッジから離れていた顧客の受け皿として訴求する」という。また、クレストブリッジでは20〜40代も取り込んでいるが、CBでは20代中盤〜30代後半までのミレニアル世代をコアターゲットとし、価格帯もクレストブリッジより3〜4割ほど低く設定した。手に取りやすい価格でクレストブリッジ全体で顧客の裾野を広げるという。
今秋冬の本格ローンチに先立ち、4月中旬から2022春夏プレコレクションを販売する。クレストブリッジを象徴するトレンチコートなど伝統的なアイテムにトレンドを加味したModern Traditional、スポーツやアウトドアのスタイルを取り入れたRelaxing Sport、デイリーに利用できるベーシックカジュアルのComfy Essentialの3つのカテゴリーで構成する。また、雑貨は商品全体の2割を占めており、特にクッションカバーやタオルなどの生活雑貨については、「日常生活のアイテムにも、クレストブリッジのアイコンであるチェック柄を取り入れたい」という既存顧客の声に応えたもので、今後もラインナップを拡充する可能性があるという。
4月21日に公式オンラインストアを、翌22日にはららぽーと横浜に1号店をオープンする。9月以降、都市型商業施設に順次出店していく。オンラインについては、クレストブリッジのオンラインストア内にCBの販売ページを設け、クレストブリッジの既存顧客を誘導する。また、クレストブリッジで反響の大きかったインスタライブをCBでも実施する予定で、「クレストブリッジで培ったノウハウを生かし」顧客との関係構築に繋げる。
クレストブリッジは、2015年6月にバーバリー社とのライセンス契約が終了したバーバリー・ブルーレーベル、バーバリー・ブラックレーベルの後継ブランドとして、新たにバーバリーグループとライセンス契約を結び、2015年秋冬にスタートした。2021年春夏から、前任の三原康裕氏に代わり、江角泰俊氏がクリエイティブ・ディレクターを務めている。
Written by 戸田美子
MR Newsレビュー
速報系ニュースを振り返る「MR Newsレビュー」。今回は3月31日(金)〜4月7日(木)にモダンリテール[日本版]のTwitterでご紹介したニュースをまとめました。
ウォルグリーン、調剤業務でロボットをテスト導入
米、小売業と製造業で離職者が続出
ファイブ・ビロウが出店加速、2030年に店舗数3倍を目指す
e.l.f.コスメティクス、ダンキンドーナツとのコラボ発表
JCペニー、「コア」な顧客層を重視
中国シーインが資金調達を検討、約12兆円の評価額
ノードストロームとラック、取締役2人が退任へ
ファーフェッチ、ニーマン・マーカスGに資本参加
アディダス、飲食店のワッフルハウスとコラボ
米の10代消費が依然好調、ルルレモンやナイキが人気
Edited by 戸田美子