オミクロン株を含む全ての新型コロナに効果を発揮するワクチンをオーストリアの大学が開発

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オーストリアのウィーン医科大学がオミクロン株を含むあらゆる新型コロナウイルスに効果を発揮するワクチン「PreS-RBD」を開発したと発表しました。

Vaccine based on folded RBD‐PreS fusion protein with potential to induce sterilizing immunity to SARS‐CoV‐2 variants – Gattinger – – Allergy – Wiley Online Library
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/all.15305

Corona: PreS-RBD-Impfstoff von MedUni Wien könnte vor Omikron schützen – Corona-Impfung – VIENNA.AT
https://www.vienna.at/corona-pres-rbd-impfstoff-von-meduni-wien-koennte-vor-omikron-schuetzen/7358236

New Austrian Covid-19 vaccine could protect against Omicron
https://www.thelocal.at/20220405/new-covid-19-vaccine-from-austria-could-protect-against-omicron/

Newly developed COVID vaccine could protect against omicron and other variants
https://medicalxpress.com/news/2022-04-newly-covid-vaccine-omicron-variants.html

新たにウィーン医科大学のルドルフ・バレンタ氏らが開発したPreS-RBDは、新型コロナウイルスが人体細胞に感染する際に直接結合する部位である「感染受容体結合部位(RBD)」をターゲットにして感染自体を阻害するワクチン。すでに行われた動物試験・ヒト試験において、長期にわたって持続するIgG抗体反応が強固かつ均一に現れたことが確認されています。

PreS-RBDは2021年末頃から世界的流行が続いているオミクロン変異株に対しても有効性を示しており、ワクチンの有効性にあたるウイルス抗体価は既存のワクチンを2度接種した人やCOVID-19回復者の値よりも高かったとのこと。


また、PreS-RBDはB型肝炎のワクチンに用いられる「PreS抗原」を有しており、これにより免疫作用の司令塔にあたるT細胞との連携が可能になります。バレンタ氏らによると、「COVID-19に感染したのに抗RBD抗体が産生されない」という人(新型コロナウイルスからの回復者の約20%)にも抗体をもたらしてくれるそうです。

これまでのヒト試験ではPreS-RBDの安全性も確認されているとのことで、バレンタ氏は「このワクチンは、繰り返し注射することで持続的な滅菌免疫を構築できるように設計されており、すべての年齢層およびリスクグループに使用可能で、さらに中和抗体の誘導に関して既存のワクチンよりも優れていると考えられます」とコメントしています。

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