2022年は早くも4月になり、これまでの環境との別れや新しい世界との出会いなどが立て込んでいる人も多いはず。慌ただしい時期が一息付けたら、さらなる新たな道をGIGAZINEマンガ大賞まで尋ねにきて下さい。GIGAZINEマンガ大賞でも新たな入賞者が選出されましたので、◆最終審査結果発表からゲスト審査員や読者・編集長コメントも合わせた審査のポイントを読むことができます。また、このような審査に参加したい!という方はいち編集者として感想をつづるGIGAZINEシークレットクラブ(GSC)もチェックお願いします。
募集要項は既に読んだのでとにかく応募!という人は応募フォームからお願いします。
◆ポートフォリオを送って作画担当・ネーム構成担当・作画ヘルプの応募
◆2022年4月GIGAZINEマンガ大賞作画「入賞」者発表
「作画」部門で応募いただいた方から、1名が「入賞」に選出されました。最終審査では編集長・編集部審査のほか、GSCメンバーによる読者審査に加えて、ゲスト審査員のコメントもいただいています。
今回入賞として選出されたのは、2021年12月度応募のcygnusilさん。作画部門の中でも、特に「脚本からのモノクロネーム作成」として審査を行いました。審査課題として「テキスト脚本からの作品ネーム」と「作品の扉絵イラスト案作成」を行ってもらい、初めのポートフォリオと合わせて評価を行っています。
編集部の審査のポイント
作品ネームに関しては、まず絵の力が単純に強く、単に絵が上手というだけではなく、ゆるい描写のときに「手を抜く」形にすることで、キャラをちゃんと見せたいところがグッと引きになっているような工夫が魅力的でした。作品内でもイラスト案でも、避けがちなキャラクターの全身絵を入れていたのも見せ方の意識が高く感じます。ただ、脚本がかなりテンポ感の速いもので、さらに加速する中盤からオチにかけては少しメリハリを出せていない部分もあったため、「特に気合を入れるシーン」をストーリーに合わせて設定し、オチまでのリズムを捉えられるとさらによくなると思います。
編集長による講評
マンガとして見た時に「ストーリーの流れを分割してコマに落とし込めるか」というのはかなり重要で、この部分をクリアできているのは大きい。特に会話が続く場合に単調にならないよう工夫をしていたり、あちこちに変化に富むように描けているため、この部分を意識が長けていると感じます。また、どこにどれぐらい描き込んでいけば良いのかという密度も大切で、そこのコントロールが整えられている。手抜きしがちなところをちゃんと詰めているので、初志貫徹を今後もして継続して意識できることを期待しています。絵や構図自体は、上手ではあるが少しわかりにくい部分など散見されるものの、描く量と質が明らかに比例するタイプに見えるため、現時点の完成度よりも伸び代がまだ十分にあると感じる方を評価したい、となりました。
GIGAZINEシークレットクラブ(GSC) クローズド評価まとめ
とにかく女性キャラ2人がメインな脚本だと思いますが、キャラクターの絵自体はかわいく魅力的に見えるものの、そのキャラクターがかちっとポーズを決める「決めコマ」のようなものが乏しいように感じました。女王様みたいになるところとか、コスプレするシーンとか、ラストの抱きつくシーンなどで、もう少しガッツリとキャラに力を入れて描いているところも見たいです。脚本の描写が少ない中で、上手に流れや絵を落とし込めていると思います。脚本では想定できていない絵にしたときのテンポ感や工夫の部分を、アレンジとして出せるとストーリーが映えて良いのではと思いました。
すこやか(「秘密の宮園」原作ネーム) 審査コメント
扉絵ラフどれもよく、バリエーションがありました。作品を知らなくてもキャラクターの性質や関係が一目で分かるのもよかったです。ネームでは、セリフとト書きのみの脚本からページを分割する配分が適切に感じました。ページごとのコマ数の割り振りは全く問題がないため、要所のみ(主に女の子フォーカスの時)コマの中でもう少し構図を派手に目立たせるようにすれば、より華やかで目を引くようになるかと思いました。また、脚本内ではあまり詳細に設定していない「会社内」という舞台を、モブの社員に軽く個性を付けて配置していたり、背景のラフも舞台がよくわかるようになっていたりする部分がステキだと感じました。一部、少しコマの流れや描写が分かりにくく読んでいて迷う部分がありました。作画ではカラーになる部分も、ネームでは白黒ラフで判断する必要があるため、記号的に分かりやすい描写を追加するなど「正確に伝わるか?」というのも大事です。
今後、連載を計画して進行していきますので、審査に参加いただいたメンバーの方もそうでない方も、引き続き応援いただけましたら幸いです。
◆「GIGAZINEマンガ大賞」募集要項
・GIGAZINEでマンガを連載すると……?
・完全リモート&作業タイミングもお任せ
・連載マンガはGIGAZINEに掲載されるから、とにかくまず読んでもらえる
・厳密な締切はなくスケジューリングしやすい
・ジャンルやターゲットの制限なし、面白ければなんでもOK
・色塗りや背景を任せられるアシスタント完備(自費の必要はありません)
・まだ若いレーベルのため、ベンチャー企業のように意見や要望が通りやすい!
・「法律とか税金とか知識がないけど大丈夫?」や「編集との連載作業ってどうなの?」といった、フリーランスとしてやっていくことに対する不安がある人のために、経済産業省のガイドラインに合わせて「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」を公開しています。疑問や不安になりやすい点をQ&Aでまとめているので確認してみてください。
などなど。ほかにも「これはどうなの?」ということがありましたらこちらをクリックしてなんでもお問い合わせしてください。
・基本条件:
・スマホでも読めるのが前提(見開きナシ、縦スクロール基準)
・フルカラー、フルデジタル(白黒の場合は「原作」として扱う場合がありますが、応募自体は大歓迎です)
・ジャンル自由で「第1話」の完成原稿とそのメイキング資料であること。メイキング資料はキャラクターデザインや設定のほか、ストーリー全体のあらすじを200~800文字程度の範囲でお送りください。応募内容に不足があると審査が進められない場合がありますので、予めご了承ください。
・原稿フォーマット:
縦横比率・ファイルサイズ・解像度は「姫とゲーマー」を参考にして下さい。
・原稿枚数:
自由。何ページでもOK。
・その他:
・既に自分で他メディアやプラットフォームにて発表済みの一次創作OK
・雑誌には掲載されたが単行本化されなかったor途中でやんごとなき事情で打ち切られてしまったという作品もOKです。あきらめないでください。
・締切日:
2022年4月30日土曜日、23時59分59秒
・審査プロセス:
編集部による1次選考後、以下のような審査プロセスを予定しています。審査のプロセスや段階については多少変更する場合がありますので、第1段階審査前に別途説明と確認をお送りします。
第1段階:GIGAZINEシークレットクラブメンバーだけが閲覧可能なクローズド環境による評価+編集部によるメイキング資料を含めた評価
↓
第2段階:より連載を意識した形式で、「第1話原稿」や「最終話までのプロット」など必要事項を追加作成いただいた上での審査。ここまで進出した段階で、ほぼ何かしらの形で連載を約束します。
↓
最終段階:連載形式の原稿にて、GIGAZINE編集長による審査+GIGAZINEシークレットクラブメンバーによる評価+GIGAZINEで連載中の作家などゲスト審査を行い総合的に大賞受賞者を決定します。また、最終段階に残った時点で連載は確約いたします。
・報奨:
1次審査を通過し第1段階に選ばれた全員:
賞金3万円
第2段階進出:
追加で賞金2万円+連載に向けて担当編集がつきます
最終段階進出者:
最終段階進出時点で追加賞金5万円(計10万円)+応募作品をブラッシュアップした上での連載確約
入賞以上:
追加賞金10万円~+連載確約
大賞:
賞金100万円+応募作品そのままで連載確約
・応募作品の選考結果
最初の第一段階審査に進んでいただく作品については、応募月の翌月末までに応募時のメールアドレスへ審査の詳細についてご連絡差し上げます。
それ以外の場合、審査結果の通達は基本的に行っておりませんのでご了承下さい。
・受賞後の流れ
GIGAZINEで連載形式で掲載を終えた後、電子書籍化しAmazonで販売します。それぞれ規定の原稿料・ロイヤリティをお支払いします。電子書籍の販売・宣伝もGIGAZINEが責任を持って行います。
・質問受付フォーム:
応募するにあたっての疑問点があればこちらをクリックしてお問い合わせしていただければ大丈夫です。同じような質問が続く場合はFAQとしてまとめますので、ご理解とご協力をお願いします。
・マンガ大賞応募フォーム:
◆作画担当・ネーム構成担当・作画ヘルプの応募
・「作画のみ」応募方法:
マンガ大賞応募フォームに、ポートフォリオのURLや作品集を見せていただければOK。「その他」の欄に「作画のみ応募」と記載してください。ポートフォリオ用のイラストやマンガについて枚数の制限はなく、何枚以上必要というラインもありませんが、多ければ多いほど評価を得やすいです。
・「ネーム構成担当」応募方法
テキストの原作脚本をネームに起こす「ネーム構成」も募集しています。作画のみと同じく、ポートフォリオや過去に制作した作品ネームやマンガ作品について、できる限り多く送信してください。
・「作画のみ」「ネーム構成」の審査フロー:
ポートフォリオを見ての第1段階審査通過分についてはフォームを送信いただいた翌月までにご連絡を差し上げるため、第2段階審査で実際にお試し原作で描いてもらい、通過後、最終段階の投票審査に回します。
・報奨:
第1段階のポートフォリオ審査を通過し第2段階に参加:
賞金5万円
※ここでの審査は追加の原稿作業を要するため、第2段階に進出・参加いただいた全員に奨励金が発生します。
最終審査で入賞以上:
追加賞金10万円+連載確約
大賞:
追加賞金20万円+連載確約
※原作脚本の都合により、即座に連載に入ってもらえるとは限りませんが、優先的に提案するという形で連載を確約します。
・ヘルプ応募の手順:
フルカラーのマンガを制作するサポートをしてくれるヘルプも募集しています。キャラなどの下塗りやテキスト配置、背景ヘルプも歓迎。完全リモートで自宅にいながら可能なタイミングのみ参加いただくことができます。
・条件:
特に無し。「作業可能ならタスクリストから引き受けるものを選んで作業する」という流れになるため、忙しい時期は不参加ということも可能です。
また、ヘルプで参加しながらおこづかい稼ぎとスキルアップをしつつ、オリジナル作品を制作して編集に提案、ということもOKです。
・報酬:
「色塗りヘルプ」「背景ヘルプ」は作業管理ソフトで時給を計算します。時間給は初めはお試し期間として設定し、そこから作業練度や貢献できる数などによってアップさせていきます。
「ネーム構成」の場合は1ページ当たりの原稿料で計算します。
・応募方法:
GIGAZINEマンガ大賞応募フォームから、「作品ファイルダウンロード用のアドレス・URL」の代わりに「過去に作業したカラー原稿やポートフォリオ」を閲覧できるURLを貼り付けて下さい。また、最後の「その他こちらが知っておくべき必要な情報など」に「色塗りヘルプ」「背景ヘルプ」「ネーム構成」どれを希望するか該当するものを入力して下さい。
・マンガ大賞応募フォーム:
こちらをクリック
◆原作脚本募集要項
・第1話原稿に加えて、1話から最終話までのプロット(あらすじ)を合わせて用意してください。あらすじは作品全体の流れを詳細に、100字~800字でまとめて原稿の最初のページに記載をお願いします。
・1次審査では単純な話の面白さと1話の完成度を見ます。2次審査から最終審査に進んだ場合は、実際にマンガ原作を作成することを意識した「ト書きの脚本を最終話までコンスタントに作成できるか」を審査します。
・「原作のみ」で文字のみの応募の場合は、Googleドキュメントに本文を貼り付けた後、共有リンクのアドレスを応募フォームに記載してもらえれば大丈夫です。その場合、応募後にドキュメントの編集は行わないようにお願いします。
・Googleの共有設定が「リンクを知っている全員」になっていることを確認してください。「制限つき」のままだと応募された作品を読むことができません。詳しくはGoogleドキュメントヘルプの「ファイルを一般公開で共有する」をチェックしてください。
・報奨:
1次審査を通過し第1段階に選ばれた全員:
賞金3万円
第2段階進出:
追加で賞金2万円+連載に向けて担当編集がつきます
最終段階進出者:
最終段階進出時点で追加賞金5万円(計10万円)+応募作品をブラッシュアップした上での連載確約
入賞以上:
賞金10万円+連載確約
大賞:
賞金20万円+応募作品そのままで連載確約
※作画担当とのマッチングの関係上、即座に連載に入ってもらえるとは限りませんが、優先的に提案するという形で連載を確約します。
マンガ大賞の選考フローには「GIGAZINEシークレットクラブ(GSC)・クローズド審査」があります。GSCメンバーの人はもちろん、まだメンバーじゃないよという方も、ぜひこの機会にGSCの一員となって、未来の名作の誕生に立ち会ってください。GIGAZINEシークレットクラブへの登録はこちらから。
それでは、クリエイターの皆さまの応募を心よりお待ちしております。よろしくお願いします。
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