季節ごとに色とりどりの新商品が登場しては、終売していくチロルチョコ。
知らない人はいないロングセラー商品だが、そのポジションはあくまで「ひとくちチョコ」であって、ティータイムの主役ではないと思う。
休憩時間やちょっとした会合、作業の合間などに1粒2粒つまむもの……と認識していたのだが、筆者は出会ってしまった。主役を食うラスボス級の存在感を発揮し、食べ出したら手が止まらないくらいインパクトのあるチロルチョコに……!
・「ビッグチロル<北海道乳業バターもち>」(参考購入価格:税込321円)
それはドン・キホーテにあった。ドン・キホーテおよびユニー系列でのみ販売されているルート限定商品で、「ビッグチロル<北海道乳業バターもち>」という。
最近バター風味のお菓子が流行りだから「ははぁんなるほど、ブームにのったな」と筆者は思った。
パッケージにものすごく既視感があるのだが、それもそのはず。実在の「北海道乳業バター」を模している。
最近じゃ、はじめから切れているバターやチューブタイプのバターといった手軽な商品を使うようになったから、なんだか素朴で懐かしい感じがするなぁ!
底面を開けると、出てくるチョコは12個。
包み紙が2種類あるのだが、これまた可愛い。黄色の外箱風と、バターを包んでいる銀紙風。
裏側には小さな北海道が描かれているぞ! チロルチョコのパッケージは、いつも小さな商品面にギュギュッといろいろなものが縮小プリントされていて可愛いんだよなぁ。
包み紙を開くと……
こっっっくりバター色のチョコが登場する。これだけでもう美味しそう。
しかし、バター味の菓子なら今や珍しくもない。この商品は「バターもち」なのである!
バターもちといえば、秋田県の北部を中心に食べられてきたローカルフード。もちにたっっっぷりのバターを練り込むことで、いつまでも軟らかく滑らかな食感を楽しめる甘いおやつだ。発祥はマタギの携行食ともいわれている。
それを再現するために、中央には「もちグミ」入り。
ところで本物のバターもちは、作られてからの時間にもよるが、フワフワに軟らかい。赤ちゃんの肌のような弾力だ。
けれどチョコに入っているのはグミなので、「グニグニ」「ゴリゴリ」といっていいほどの強烈な噛みごたえ。本物とは対極にあるような食感なのだが、これがまたクセになる! やめられない……!
もう止まらない。ホワイトチョコを思わせる濃厚な甘さとコク、続いてグニッグニのグミ。しっかり噛むから、普通のチロルよりも「食べた!」という感じがある。
これまで、こんなにチロルチョコに心奪われたことがあるだろうか。
もちろん、過去にも美味しいチロルはあったのだが、次の日にはもう忘れてしまうくらいのテンションだ。いい子だし、たまに会えば楽しく話すけれど、普段は連絡を取っていない学生時代の友達のような関係。
ところが、今回は食べ終わってからも「あれ美味しかったなぁ……」と思い出してときめいてしまうほどなのだ。自分史上最高に美味しいチロルだ。間違いない。
・ドン・キホーテ、ユニー系列限定
発売されたのは2022年3月8日で、商品がなくなり次第終売となる。Twitterなどで確認する限り、まだまだ購入できるところが多い模様。
全国のPPIHグループ店舗(ドン・キホーテおよびユニー系列、ただし一部店舗除く)での取り扱いだ。
何個も手に取りたくなる、中毒性ありすぎのチロルチョコ、だまされたと思ってぜひ食べてみて欲しい! こっくりした甘さに狂う!!
参考リンク:チロルチョコ株式会社、PR TIMES
執筆:冨樫さや
Photo:PR TIMES、RocketNews24.