原発再稼働でエネルギー・電力危機に備えよ
こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。
「決算の参議院」なので、参議院は決算委員会でも総理・テレビ入り質疑があります。今日はおとやなコンビで登壇させていただきました。
かねてからブログなどでも問題提起していた年金受給者への5,000円ばらまきについては、複数の新聞やテレビなどで取り上げていただくことができました。
年金受給者へ5000円給付、首相「本当に必要か検討」(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA287890Y2A320C2000000/
首相、5千円給付は必要性 検討ばらまき批判受け、参院決算委(共同通信)
https://nordot.app/881090226138398720?c=39546741839462401
〉日本維新の会の音喜多駿政調会長への答弁。夏の参院選に向けたばらまき政策だとの批判があり、政府・与党内でも消極的な意見が出始めている。(中略)
〉音喜多氏は28日の参院決算委で、対象を高齢者に限定する施策であり「世代間格差を助長させる悪手だ」と指摘した。
(上記日経新聞記事より)
必要な人に必要な給付をするのであれば、別の方法があるはずです。この質疑をきっかけに本格的な見直しが進むことを強く期待し、要望を続けます。
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もう一つのテーマはエネルギー危機・原発再稼働について。
ロシア侵略による国際情勢の変化、先の震災による火力発電の低下によって、我が国のエネルギー・電力安定供給が危機を迎えていることは論を待ちません。
じゃあすぐに動かせる原発は実際にあるのか?
というと、あります。特定重大事故等対処施設、いわゆる特重の工事未了が理由で再稼働ができてない原発で、高浜と美浜の3機です。
テロ対策などでより安全性を強化するため、新たに原発への設置が省令によって義務付けられたのが「特重施設」ですが、この有無についてはかつて原子力規制委員の更田委員長も下記のように発言されています。
「(特重の有無について)昨日と今日で、ないしは明日で、リスクを比べたところで変わるわけではない」
「これがないから、いわゆる重大事故等に対処できないという状態があるわけでは決してないし、セキュリティ等を鑑みても、プラントの状態は私たちが求める安全のレベルに達していると考えられるからこそ、設置変更許可が行われている」
(平成31年4月の委員会議事録・記者会見より)
これ核心をついた発言だと思います。
勿論この後に、不断の努力で安全性を高めていく、長期的な意義は大きいということも合わせて更田委員長は発言されているわけですが、特重施設未設置で再稼働したとしても、ただちに安全性が毀損されたり、規制を緩めることにはつながらないではないでしょうか。
あとは一度決めたルールを変更するかどうかという、「政治判断・政治決断」の問題です。実際にこの特重ルールについては、以前に一度内容を変更した経緯があります。
物理的に動かせる原発はすべて動かせ、という主張に比べればかなり穏当な内容であり、岸田内閣の決断一つで変えられる範疇です(対象となる3つの原発が動いても、電力供給体制が大きく改善するわけではないですが…)。
にもかかわらず、残念ながら岸田総理からは慎重な答弁ばかりが述べられ、今夏にも予測されるエネルギー価格の高騰・電力ひっ迫には不安が増すばかりです。
「脱原発と脱炭素は現時点では両立しない」「裏を返せば、脱原発と脱原発は相反するものではなく、短期と長期に分けてエネルギー戦略を見直すべき」
という提言も合わせて提示をいたしました。
決算は4月も続いていきますので、質疑通告しながら積み残した不妊治療・妊産婦からの母子支援については次回以降にしっかりと議論をしてまいります。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2022年3月28日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。