ランサムウェアがファイルサーバー内の全ファイルを暗号化するまで何分かかるかを試した実験結果が公開されている。
発端は、昨年から攻撃活動を拡大しているランサムウェア「LockBit」が、その優秀さをアピールするため他のランサムウェアよりも暗号化が高速だとするベンチマーク結果を自ら公表したこと。この結果を検証するため、データ分析ソリューションを手掛けるSplunkが、LockBitをはじめとした著名なランサムウェア10種類を用意し、合計53GB・約10万個のファイルを収めたWindows 10およびWindows Server 2019のファイルサーバーで行った比較実験の結果が、このたびレポートとして公開された。結果的に分かったのは、数十分から、2時間近くかかるランサムウェアもあった中、LockBitはわずか5分前後で暗号化を完了させるなど、名実ともに最速であること。処理が速いということは、システム管理者が感染に気付いたときには手遅れになっている可能性がそれだけ高く、興味深い実験結果と言えそうだ。