なんかヤバいやつに絡まれた──。Twitterの1つでも運用している方は、誰もが経験しているに違いない。そんな時は “スルー” が1番! おそらく5年後、小学校の教科書に「SNSで絡んでくるヤツにロクなヤツはいない」と記されている……ハズだ。
それはさておき、つい先日ロケットニュース24公式アカウントがツイートをしたところ、明らかに様子がおかしいヤツからコメントされてしまった。当初は華麗にスルーしていたものの、どうやら大手企業の公式……いや、これは “なりすまし” の可能性も非常に高い。
・様子がおかしいコメントが
ロケニュー公式Twitterが投稿した内容は以下の通り。
ご覧のように、ただ美味しそうなチャーハンの画像と感想を述べただけのシンプルな内容である。普通ならせいぜい「いいね」を押すくらい、どうしてもコメントしたくなったら「チャーハン美味しいですよね」くらいに留めておくハズだ。だがしかし……。
この投稿についたコメントはというと……
「ちょっとまって! そのチャーハン! あなたのチャーハンとってもおいしそうですね~。あ~癒される。あ、この投稿を見た瞬間、いま狙ってる人から連絡きた! 縁起いいチャーハンに認定したい! 私たちと一緒にチャーハンで日本を救いませんか? チャーハン応援団」
うむ、完全に様子がおかしい。細かいことをツッコんだらキリがないが、チャーハンで日本を救うとはどういうことなのだろうか? どう考えてもヤバいやつ……! 私はそっとブラウザを閉じた。
・片っ端からコメントしておる
……のだが、ちょっぴり気になりコメントしてきたアカウントを覗いてみたところ、片っ端からチャーハンの投稿にコメントを残しているではないか。単なるチャーハン好きなのか? それとも単なるヤバイやつなのか? 何者なんだ、チャーハン応援団。
・本当に味の素なのか?
で、調べてみたところこのアカウント、実は味の素(株)が運営している……っぽい。味の素といえば日本が誇る世界的大企業。その味の素がひたすらチャーハンにコメントしていくだけのアカウントなど運用するのだろうか?
可能性は2つ。1つは「なりすまし」で、味の素の名を利用している系。もう1つは味の素が真面目に狂ったTwitterを運用しているパターン。このまま放置したら味の素の名に傷がつきかねない……果たしてチャーハン応援団は本物なのか? 味の素に電話して確認してみることにした。
──いきなりですが、チャーハン応援団なるTwitterアカウントをご存じでしょうか?
「はい、存じております」
──単刀直入にお伺いしますが、これは御社が運用されているのですか?
「はい、「Cook Do® 香味ペースト®」担当の、味の素の社員が運営しております」
──あっさり認めましたね。というか、かなり様子がおかしいと思うんですが、目的は何なのでしょうか?
「よろしければ本人たちにお繋ぎしますが、いかがでしょうか? 社内でもやり手で有名な女性社員です」
──え、女性の方なんですね。チャーハンなので、てっきり男性かと思ってました。うーん、じゃあお願いします。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪~
「お待たせしました……チャーハン応援団の団長です!」
──ビックリした。受話器が震えました。で、チャーハン応援団の目的は何なのでしょうか?
「はい、誠に勝手ながら、子どもたちが春休みとなるこのタイミングで料理機会の増える日本中のチャーハン作りを応援し、日本中をチャーハンで明るくしたいと本気で思っております!」
──おおう、そ、そうですか……。
「チャーハンのポテンシャルはパンケーキにも負けていません。もちろんパンケーキも人を幸せにしてくれますが、チャーハンだってみんなをハッピーにしてくれます。チャーハンをみんなの好きな料理第1位にしたいんです!」
──息遣いが荒いですね。
「失礼いたしました! チャーハンを盛り上げたい一心で時間も忘れて日々を過ごしております!! あれ、何の話でしたっけ……? そうそう “チャーハン応援団” はチャーハンに熱くて熱くてたまらない、味の素の社員のチャーハンに対する情熱で誕生したアカウントなんです!」
──なる……ほど。では失礼します。
「ちょっと待ってください! 我々が普段どんなチャーハンを食べているか気になりませんか?」
──な、なりませんが……?
「お察しの通り、私はチャーハンが大好きなのでご褒美としてチャーハンを作って食べますね。ただ、お世辞にも料理が上手ではなく……。この機会にみなさんの投稿で勉強して、腕を上げられたらいいなと思っています!」
──(き、聞いてないのに止まらねえ…し、しごとがはやい、これぞバリキャリ。。。)
「あとは……そうだ! 我々のパーソナルな部分もお話してよろしいですか? 実は我々 “チャーハン応援団” はチャーハンを愛する味の素社員3名で構成された精鋭部隊です」
──え! 3人でやってるんですか? 意外と小規模ですね。
「チャーハン愛に規模は関係ありません。仮にメンバーをA、B・Cとしましょう。全員が全員、アツい “チャーハン愛” を持ち合わせていますが、中でも熱血漢のB……30代の体育会系で、彼はチャーハンの投稿を見ると熱く絡んでしまうクセがあります(笑)」
──団長よりも熱血漢とか灼熱ですね。
「もう1人が社内で “一家に一人は必ずいて欲しい存在” と言われる愛されキャラです。3人の詳しい情報はこちらのバナーをクリックしてみてください!」
──いきなりぶっ込んできやがった。
「とにかく我々は本気です! 本気でチャーハンを応援します!! チャーハンで日本を救いたい。チャーハンならそれができる──。目標は手作りチャーハンに関する全てのツイートにコメントすること! ちなみにチャーハンをお作りになる際はネギ油とこがしニンニク油のコク 「Cook Do® 香味ペースト®」 もぜひよろしくお願いいたします!!」
──シレッと宣伝入れて来た! いや確かに美味しいけど!!
ご覧のように「チャーハン応援団」は、味の素の社員3名が運用しているガチなアカウントであった。というか、全ての手作りチャーハンにコメントするって……やはり様子がおかしいと言わざるを得ない。……が、チャーハン応援団はあくまで本気のようだ。
というわけで、みなさんもチャーハン作った際には画像をTwitterにアップしてみてはいかがだろうか? チャーハン応援団があなたの投稿にマッハの勢いで食い付いてくる……かもしれない。
参考リンク:チャーハン応援団公式Twitter
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.