アパートの壁は丸ごと吹き飛ばされた。悲嘆にくれる住民。=18日、キエフ市 撮影:田中龍作=
連日、ロシア軍陣地の方角から砲撃があり、キエフの住宅地が破壊されている。18日の爆撃は格段の破壊力で、ウクライナ軍にも衝撃を与えた。
この日午前8時頃、首都中枢から直線距離にして7㎞の場所にある住宅地に爆撃があった。
6棟が全半壊した。5~6階建てのアパートは、立っていることは立っているが、壁は落ち、全世帯の窓ガラスは粉々に砕けた。
警察の発表によると死者1人、負傷者19名。死傷者が少ないのは、住民が地下シェルターで夜を過ごしているためだ。
田中は着弾地点に出来たクレーターが小さいのに驚いた。目測だが、直径3~4m、深さ2m弱しかない。
通常ミサイルの場合、直径10m以上、深さ5m以上の大きなクレーターができる。
ロシア軍は一体どんな兵器を使ったのだろうか。たった1発でしかも建物には直接命中せず、爆風だけでアパート6棟を全半壊させるのだ。爆風の凄まじさは想像を絶する。新型爆弾なのか。
この日、田中は軍の基地を訪ねることになっており、アポもしっかり取れていたが、今回の爆撃によりキャンセルとなった。
廃墟から家財道具を運び出す住民。=18日、キエフ市 撮影:田中龍作=
アリョーナさん(55歳)一家は、5階の角部屋に住んでいた。アパートの壁が吹き飛ばされたため、アリョーナさん宅は剝き出し状態だ。
アリョーナさんはこのアパートで生まれ育った―
「私の人生のすべて(55年)をここで過ごした。どこに帰ればいいのか。私たち一家はホームレスだ。恐ろしくて怯えている」。
アリョーナさんは目に涙をためながら声を震わせた。
アパートから20m北に幼稚園、西に小学校があり、両施設とも窓ガラスが割れるなどの被害が出た。
戦争は大量のホームレスを生む。寒空の下、どこで過ごせというのか。
着弾地点のクレーターの小ささに我が目を疑った。=18日、キエフ市 撮影:田中龍作=
~終わり~
◇
皆様のお力で、田中龍作は日本の新聞テレビが報道しない、ウクライナの実情を、伝えることができています。
カードをこすりまくっての現地取材です。
↓
田中龍作の取材活動支援基金
■郵便局から振込みの場合
口座:ゆうちょ銀行
記号/10180 番号/62056751■郵便振替口座
口座記号番号/00170‐0‐306911
■銀行から振込みの場合
口座:ゆうちょ銀行
店名/ゼロイチハチ・0一八(「ゆうちょ銀行」→「支店名」を読み出して『セ』を打って下さい)
店番/018 預金種目/普通預金 口座番号/6205675 口座名/『田中龍作の取材活動支援基金』■ご足労をおかけしない為に
ゆうちょ銀行間で口座引き落としができます。一度窓口でお手続きして頂ければ、ATMに並んで頂く手間が省けます。印鑑と通帳をお持ち下さい。
記号/10180 番号/62056751 口座名/タナカリュウサクノシュザイカツドウシエンキキン