大幅に性能がアップしたM1チップが搭載された「第5世代iPad Air」が、2022年3月18日(金)に登場しました。「印象的」などと称されるM1の実力はどれほどのものなのか、ベンチマークテストやアプリなどで確認してみました。
iPad Air – Apple(日本)
https://www.apple.com/jp/ipad-air/
第5世代iPad Air(左)は、2020年に登場した第4世代iPad Air(右)と見た目やサイズは全く同じ。変わった点の1つがフロントカメラ(前面カメラ)で、7MPから12MP超広角カメラへと置き換わっています。また、カメラが被写体を追随するセンターフレームにも対応しています。
というわけなので、2つのiPad Airのカメラが捉えられる範囲を調べてみました。以下は3つのオブジェクトを約40cm間隔に並べ、中央のオブジェクトから約150cm離れた位置に2つのiPad Airを置いて撮影した時の画像です。バーを左に動かすと第5世代iPad Air、右に動かすと第4世代iPad Airで撮影した写真が表示されます。
次にGeekbench 5とAnTuTuという2つのアプリを使ってベンチマークテストを行ってみました。
まずはGeekbench 5から。Geekbench 5のバージョンは4.4、iOSバージョンは15.4です。2回計測した結果を比較して、より優れたスコアを採用しています。以下が第5世代iPad AirのCPUスコア。シングルコアスコアが1707、マルチコアスコアが7265という結果です。
第5世代iPad Air(左)を、同じM1を搭載した第3世代12.9インチiPad Pro(中央)と第4世代iPad Air(右)と比べるとこんな感じ。M1搭載端末同士では大差がなく、A14 Bionic搭載の第4世代 iPad Airとは大きく差を付けています。
シングルコアスコアを比較するとこんな感じ。Navigation(経路ナビゲーション)、Face Detection(顔検出)、Image Inpainting(画像修復)などの項目で大きく数値を伸ばしています。
続いてマルチコアスコアを比較したのがこれ。第5世代iPad Airおよび第3世代iPad Proは第4世代iPad Airと比べ、AES-XTS(暗号化速度)やClang(C言語コンパイル)などでほぼ2倍近いスコアを出しています。
次にAnTuTuを使用してテストしてみます。テストの様子は以下の動画で確認できます。
第5世代iPad Air(左)、第3世代iPad Pro(中央)、第4世代iPad Air(右)でAnTuTuベンチマークテストを行ってみた – YouTube
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結果が以下。GPUスコアなどで大きく差が出ています。
実際にアプリを使用していて違いを体感できるのか、Adobe Photoshop Lightroomなどを使って試してみました。
ファイルサイズが17MBと比較的大きい以下の画像ファイルを第5世代iPad Airと第4世代iPad Airそれぞれで開き、Adobe Photoshop Lightroomが機械学習技術のAdobe Senseiを利用して提供する「空を選択」という機能を使ってみました。
その際の動画が以下。左が第5世代iPad Airで、右が第4世代iPad Airです。読み込みキャッシュのない状態で同じ画像を読み込みましたが、少し右の方が遅いくらいで、あまり違いはありません。
第5世代iPad Airと第4世代iPad AIrでAdobe Photoshop Lightroomを使い、「空を選択」を試してみた – YouTube
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また、同じくAdobe Senseiを使った処理が行われる「被写体を選択」も試してみましたが、驚くほどの違いは見られませんでした。
しかし、いろいろ試している中で、Adobe Photoshopにおいて第4世代iPad Airのみ「メモリ(RAM)が足りません」と表示されることがありました。AppleはRAM容量を公開していませんが、Geekbench 5によれば両者には倍の開きがあるとのことなので、使い方によってはその差を実感できるタイミングがある様子です。
記事作成時点でM1の性能を体験できるもっと安い端末が第5世代iPad Airです。動画視聴やゲームなどをなるべく快適に行いたいという人は、購入検討の価値があるかもしれません。
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