27.6インチ&アスペクト比16:18で大きな画面を無駄なく使えるモニター「28MQ780」レビュー

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総合家電メーカーのLGから、一般的なディスプレイを縦に2つ並べて表示できるアスペクト比16:18の液晶モニター「28MQ780」が登場しました。通常の横長モニターよりも縦方向に広く表示できるほか、ピクチャー・バイ・ピクチャー(PBP)で2つの異なるソースから得た映像を同一の画面に表示することも可能とのことで、どんなモニターなのか実際に使ってみました。

28MQ780-B | モニター | LGエレクトロニクス・ジャパン
https://www.lg.com/jp/monitor/lg-28mq780-b

まずは内容物の確認です。これがモニター本体とスタンド、スタンドカバー。


ACアダプターと電源コード、HDMIケーブル、電源延長ケーブル、USB Type-A to USB Type-Bケーブル、USB Type-C to USB Type-Cケーブル、六角レンチ、クイックセットアップガイドです。


モニターの大きさはフレーム込みで横48.2cm、縦55cm、厚み4.5cm、重量4.35kgです。有効表示領域は横46.6mm×縦52.4mm、27.6インチ(アスペクト比16:18)でDCI-P3カバー率98%のNano IPS採用モニターです。厚みは交通系ICカードよりやや厚いくらい。


天面には通風口。


向かって左側面と……


右側面には特に何もなし。


底面には通風口と本体の操作を行うためのOSDジョイスティックがあります。


背面はこんな感じ。


中央にはVESAマウントインターフェース(100mm×100mm)、各種ポートが配置されています。ポートは左上から左下にかけてUSB Type-Cポート(アップストリーム)、DisplayPort(Ver 1.4)、HDMIポート×2。右上から右下にかけてUSB Type-Aポート×2(ダウンストリーム)、USB Type-Bポート(アップストリーム)、ヘッドホン出力ポート、電源ポートです。なお、USB Type-CポートはDisplayPort Alternate Modeと90WまでのUSB Power Deliveryに対応しています。


ACアダプターの入力電圧はAC100V~AC240V、出力電圧と電流値は19.5V・10.8Aです。


ACアダプターはやや大きく、実測で縦18.2cm、横8.5cm、厚み2.9cmでした。比較用にiPhone 13をのせています。


重量は702gです。


スタンドはクランプ式。大きさは、まず土台部分の幅が実測で約10.8cm、下部にせり出した部分の幅が約1.8cmです。


机に取り付けた際に机の天面と接する位置からスタンド最上部までが実測で約37.5cm。


下部にせり出した部分までを含めた全体の長さは実測で約50.5cmです。


スタンドカバーを含めた全体の重量は4.65kgです。


実際に取り付けてみます。土台の厚みは75mm以下であればOKとのことで、今回使用する机は厚み28mmなので問題なし。


まずは机を挟むようにスタンドを立てます。


ハンドルが付いた部分は上下させることができ、フックが付いていて下方向には容易に下がらないようになっているので……


ハンドルの部分を上方向に押し上げます。


そしてハンドルを時計回りに回せば締め上がります。


こんな感じに取り付けられました。


次にモニターをスタンドに取り付けます。モニター背面に注目すると、取付部に穴が開いているのが分かります。


この穴にスタンドのモニター取付部の上部にある突起をはめていきます。


上部の突起を穴に合わせてはめ込み……


そのまま下部もはめ込みます。「カチッ」という音がすればはめ込み完了。かなり楽に取り付けられます。


ちなみに、取り外すときはモニター下部にあるスイッチを押し下げ……


そのままモニターを前方に押し出せばOK。


机に取り付けたモニターを正面から見てみるとこんな感じ。


横から見るとこんな感じ。机の幅は約71cmですが、モニターをスタンドから最も離した場合、モニターはスタンドから約41cmせり出します。


しかし、スタンドの回転軸が3箇所あり、最大角度335度の回転が可能なため……


より後方にモニターを持ってくることが可能です。スタンドの回転はかなりスムーズに行うことができます。


高さ調節は上下130mmまで可能。


なお、スタンド後方にはこのような穴があり……


六角レンチで回すことで、上下方向の可動性を調節可能。時計回りに回すことでスタンドの「跳ね上がる力」が強くなるため、より重いモニターを取り付けた際に「スタンドが重量に負けて沈む」ということを防げるわけです。なお、出荷時の状態は「最弱」に調節されており、28MQ780を取り付ける場合は特に後から調節する必要はありませんでした。


調節に合わせてスタンドの上部に表示されたメモリが動くため、跳ね上がる力がどう調節されているのかは一目でわかりました。


チルト角は前方25度・後方25度。


また、モニターを向かって反時計回りに90度回転させることが可能。


時計回りに回転させることはできません。加速度センサー非搭載なので、ピボットによる画面の表示方向の切替などは不可能です。


スタンドにはケーブルを引っかけるためのフックがモニター側に1つと……


土台側に1つあります。


また、ケーブルを通すための穴も。


スタンドカバーを装着すると……


すっきりした見た目になります。


モニターの映りを確認するためPCゲームにつないでみると、見慣れたWindowsの画面がこのように縦に引き延ばされた形で表示されました。解像度は2560×2880、応答速度は5ms(GTG)、輝度は300cd/m2です。なお、最大出力7W+7Wのスピーカー付きなので音声も再生できます。


16:9で表示されるモニターと比べると、1画面あたりに表示される範囲の差が明らか。28MQ780のアスペクト比は16:18なので、単純に16:9の画面の2倍が表示されます。


ウェブページを眺めるだけでも、1画面あたりの情報量が多くなるのがポイント。ほかにもコーディングや……


レイヤーを多数用いるような動画編集にも活用できそう。モニターを2枚横に並べたデュアルモニターを活用しているときは、どうしても首もしくは体を左右に振る必要がありますが、このモニターは目線の動きだけで1画面すべてを把握できるのが利点。


画面を表示した状態で、液晶ディスプレイに近寄って撮影したところが以下の2枚です。


USB Type-CポートにDisplayPort Alternate Modeに対応した機器を接続して映像を表示することもできます。付属のケーブルもDisplayPort Alternate Modeに対応しています。USB Type-C、HDMI、DisplayPortともに垂直走査周波数は60Hzです。


続いてPlayStation 5(PS5)の画面を映してみました。


PS5側ではモニターを以下のように認識していました。なお、28MQ780はHDR10に対応しています。


このままではやや見にくいのでアスペクト比を変更します。まずはモニター下部のOSDジョイスティックを押し込みます。


こんな感じでメニューホイールが表示されるので、OSDジョイスティックを「設定」に合わせるように右に傾けます。


「入力」「アスペクト比」と選択し……


「全画面」となっているのを「オリジナル」に変更。


これで16:9の表示に変わりました。


視野角は水平・垂直ともに178度で、斜め方向から見た様子が以下。


次にPBPを試してみます。今回は2つあるHDMIポートにPCとNintendo Switchを接続。


OSDジョイスティックで「PBP」を選択し……


OSDジョイスティックを下方向に一度傾け、PBPを選ぶと……


以下のように上下に別ソースからの映像を表示できます。ただし、音声はどちらか片方からのものしか再生できないので注意。


上半分で攻略情報を見ながら、下半分でゲームをプレイする、などの使い方ができます。


その他、設定から明るさや自動輝度調節機能、コントラスト、シャープネスなどを調節できます。


28MQ780の特異なサイズ感に初めは圧倒されたものの、慣れてしまえば通常のモニターと遜色なく使えます。WQHD×2(SDQHD)ということで4K解像度を楽しむことはできませんが、大画面を惜しみなく使うスタイルやPBPによる複数ソースの同時表示で作業効率化を図りたい人にはピッタリ。

スタンドの作りがしっかりしていて自由度も高く、設置環境さえ許せばデュアルモニターよりも省スペースに使用できそう。応答速度5msでゲーミングにも耐え、広めの視野角でやや異色な角度からの視認にも対応。28MQ780ともう1枚の別のモニターで「実質トリプルモニター」なども可能です。スピーカー付きという点もあり、1台で幅広く活用できそうなモニターでした。

28MQ780は各種オンラインショップで購入可能で、Amazon.co.jpでは税込8万6182円で販売されています。

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