Twitterがロシアのウクライナ侵攻の写真や動画を伝えるアカウントを次々と停止

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ロシアとウクライナ間の緊張が高まる中、ロシア軍の動向がTwitterやTikTokなどのSNSを通じて拡散されています。Twitter上には各種SNSに投稿されたロシア軍の情報をまとめるアカウントが多数存在していますが、それらのアカウントがTwitterに凍結される事態が発生しました。

Twitter accounts sharing video from Ukraine are being suspended when they’re needed most – The Verge
https://www.theverge.com/2022/2/23/22947769/twitter-osint-russia-ukraine-invasion-suspended-error

ロシアとウクライナを巡っては、アメリカ国防総省の高官がロシア軍について「大規模な侵攻を行うための準備が完全にできている」と発言するなど極度の緊張状態が続いています。この状況の中、TwitterやTikTokなどのSNSにはロシア軍が配備しているとされる戦車部隊や軍事ヘリコプターの画像&ムービーが数多く投稿されています。例えば、以下のムービーには、ウクライナとの国境付近に位置するロシア・ベルゴロド州を進行するロシア軍の戦車隊が映っています。


SNS上には、上記のような合法的にアクセス可能な情報を収集してロシア軍に関する情報をまとめているオープンソースインテリジェンス(OSINT)アカウントが数多く存在していますが、それらのOSINTアカウントがTwitterによって凍結される事態が複数件報告されています。例えば、ロシア軍に関する情報を公開していたオリバー・アレクサンダー氏は自身のアカウントが24時間に2回凍結されたことを報告しています。

I am back again after having been locked out twice in 24 hours. First time for a post debunking the “foiled sabotage / gas attack” and second time for a post debunking the “Ukrainian attack into Russia”. @Twitter needs to do something against these locks now.

— Oliver Alexander (@OAlexanderDK)


また、ニック・ウォーターズ氏が投稿した以下のツイートから始まるツリーには、Twitterによって凍結されたOSINTアカウントがズラリと記録されています。


ロシア軍に関する情報を公開するOSINTアカウントが凍結されている状況について、Twitterの広報担当者であるエリザベス・バスビー氏は「今回の事例では、いくつかのアカウントを誤って凍結してしまいました。これらの凍結措置を迅速に検証し、影響を受けた多数のアカウントの凍結を解除しました」と述べ、凍結が誤りで合ったことを認めています。また、バスビー氏は「これらの凍結がボットや組織的な大量報告の結果という主張は不正確です」と主張しています。

加えて、バスビー氏は凍結されたアカウントが情報の改ざんや公共の安全に対する侵害を禁止する「合成または操作されたメディアに関するポリシー」に違反していた可能性があると述べています。

OSINTウェブサイト・Bellingcatのディレクターを務めるアリック・トーラー氏は「Twitterによる誤凍結の多くは、英語圏以外のユーザーに対して行われます。これは、Twitterのシステムが英語以外の言語に最適化されていないためです」「しかし、今回の誤凍結は英語でツイートしているユーザーに対して行われました。また、それらのアカウントは数万人のフォロワーを抱える大規模アカウントでもあります。今回の誤凍結は少し変です」と述べています。さらに、凍結されたOSINTアカウントが「他者が投稿した情報の再投稿」をメインに活動していることを挙げて、凍結がボットではなく手動で実行された可能性があると指摘しています。

一方で、トーラー氏は「Twitterがアカウントの凍結解除を進めている」「Twitterが使えなくなったとしてもTelegramやFacebookといったプラットフォームで発言可能」「OSINTアカウントが発信している情報は別の情報源のものをまとめたものであり、OSINTアカウントが凍結されても情報の閲覧は可能」といった理由から長期的な影響は少ないと述べています。

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