【無料マンガ】とにかくイジメたい朝日奈さん第8話「あの頃の二人」＆どのようにマンガ制作は工夫されているのか？が分かるメイキング

◆あらすじ
大富豪の一人娘である朝日奈ひかるは、幼少期からずっと一緒の夜橋ゆうひにちょっかいばかりかけていた。
大好きなひかるともう一度仲良くなりたいゆうひは、ひかるのイタズラに振り回されるが、ひかるの行動の裏にはとある隠された計画があった……！
まだひかるのイタズラが始まる前、仲良かったころのわたしたち。ひかるのイタズラが始まる日の2人とは？
奇妙につながる少女と少女の、キュートで笑えて愛らしいフルカラー4コマです。

「とにかくイジメたい朝日奈さん」は全11話を予定しており、残す4話を掲載したら単行本をリリース予定。応援の声を多く頂いたら続編の予定も可能になりますのでマンガをTwitterで拡散したり、ログイン不要のフォームに感想をコメントしたりお願いします！

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とにかくイジメたい朝日奈さん第8話「あの頃の二人」

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◆「とにかくイジメたい朝日奈さん」作者プロフィール
マンガ：じゅんた
https://twitter.com/junta420

◆マンガの制作に大事なポイントも分かる「とにかくイジメたい朝日奈さん」メイキング第4話～第6話編
「とにかくイジメたい朝日奈さん」では、ネームから完成までネタの内容や構成を調整しながら仕上げています。そんなマンガメイキングは、作品の魅力をより知りつつマンガの制作に大事なポイントも分かるということで、GIGAZINEシークレットクラブ(GSC)限定で公開していました。今回は第4話～第6話の制作工程から見つけた一部を解説。第1話～第3話の解説はこちらの第7話で見ることができます。

「勉強が苦手なゆうひにテストで高得点を取らせる」ことが目的の第4話では、以下のページの変遷も面白くなっていました。ここは「怒っているけれど優しいひかる」というところがメインなので、それが強調されるようにコマ枠をぶち抜いてひかるが大きく迫る構図に変更されたという形。このように、キャラの描き方の大小だけでも印象が大きく変わります。

また、扉部分も初期案から調整するケースがあります。画像左では「勉強するエピソード」と分かるもので、右では勉強は関係なく上のコマにある「カバンに砂でびっしりの刑」を実行している絵。マンガで「ボケ」をする際に、テキストだけだと面白さが伝わりにくいので、イメージ絵を添えて絵面が面白いものにする、というのは大事なアイデア。そのため、右側の扉が4話では採用となりました。

「ゆうひが買おうとするパンを買い占めることでゆうひがクラスメイトの輪に入れる後押しをする」という第5話では、まずテーマが分かりやすいように扉絵が複数考えられていました。画像の3枚とも「パンを食べるひかると、それをうらやむゆうひ」という絵になっていますが、そのコンセプトの分かりやすさが異なっています。「読者にどう伝えるか」という視点で考えて、表現を大げさにしたり、逆に一部の表現を抑えたりすることで、読む人に誤解などがないように工夫するのは重要。

最終的に扉絵は以下のようになりました。扉絵はあくまで入口で本編とは異なりますが、入口だからこそ「おもしろそう」と思ってもらうために努力しています。

また、3ページ目の展開で「ゆうひはお昼を一緒に食べる友達がいない」という事実を提示し、「ひかるがなぜこのようなアクション(パンを買い占めるといういたずら)をするのか」といういわば「出題」部分が分かりやすくなっています。作品やエピソードに意図を込めるとき、それを説明しすぎてもつまらないですが、伝わらないと成立しないので、その加減はかなり大事。

ゆうひを狙う新キャラが登場する第6話では、登場する新キャラクターの造形に微調整が入っていました。新キャラクター・しずくの造形では、初期案から追加されたものが3点ありました。ひとつは、「お生意気ね」などわざとらしい丁寧語になり登場のポーズも変わったことで、より「お嬢様」っぽくなった点。ふたつめは、肩に乗る相棒の黒猫・タンバ。

みっつめは、ゆうひと仲直りするオチの部分。これらは全て、「敵役」として登場するキャラでありながら、読んでいてあまり嫌な気持ちにならないように、話全体を柔らかく仕上げるための工夫です。以下は6話のラストで、ひかるに憧れるしずくがゆうひにイタズラを仕掛けて、結果ひかるに「成敗」されてしまうため、ゆうひと仲直りした上でひかると近づけてうれしそうなしずくが描かれて「ほっこり」できるオチになっています。