2022年2月5日から6日にかけての北海道札幌市の大雪は、9日夕現在も市内の交通機関に影響を及ぼしている。JR北海道は8日夜から2日ぶりに順次運転を再開し、路線バスも運休路線が残っている。
豪雪の中でも運休せず運行を継続していた地上の交通機関が札幌市電だった。市内の交通がマヒした中で、なぜ雪に強かったのか、大雪の舞台裏を聞いた。
雪をためないように徹夜で電車運転
大雪の影響で札幌市内では各所で積雪1メートル越えを記録し、雪が止んだ7日以降も除雪が長引き交通に影響が及んでいる。除雪が追い付かない道路では渋滞が発生し、市内の路線バスでは9日夕時点でも積雪で狭くなった道路を経由する路線で運休が発生、また減便を余儀なくされている路線が残っている。
この状況でも札幌市電は止まらなかった。大通・すすきのから南西に、約9キロの循環路線は雪が降り続いた5日・6日も若干の遅れが発生したものの運休せず、7日以降も平常運転を続けている。札幌市営地下鉄とともに市民の足を支えた。
地上を走りながら、大雪でも運行継続できたのはなぜか。市電の運行を担う札幌市交通事業振興公社は9日のJ-CASTニュースの取材に、「札幌市の道路除雪とともに、軌道内では夜を徹して除雪車を運行し、軌道上に雪をためないようにしていました」と説明する。終電後に軌道を放置すると積雪してしまうので、深夜でも除雪車両を運転し、除雪を続けた。