ところてん突きを買った。寒天を突き出してところてんにするための、あの道具ある。
グッと押すとで、固形の物体が麺状がビロビロっと出てくるあの感触を一度味わってみたかったのだ。
※2005年2月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
ミニサイズのところてんつきを買いました
かねてから欲しいと思っていたところてん突き。今回思い切って買ったのは、かわいいミニサイズのものを見かけたから。片手にすっぽりおさまる大きさで1人前用だという。パッケージには“収納にも卓上にも便利なサイズ”とあった。
ミニ版がでるくらい、家庭にも案外需要があるものなのだな。やっぱりみんな突きたい思いは一緒なのだなあという喜びも手伝い、つい買ってしまった。
早速突いてみる
いそいそ帰るも寒天は常備しておらず、とりあえず冷蔵庫にあったコーヒーゼリーで試してみた。面白いほど気持ちよくツルーっと、思ったよりも細い麺状に押し出てきた。おおお。
普段スプーンですくう食べ物を箸でつまんで食べる違和感がたまらない。
パッケージ裏の説明には「ところてん用調理器です。寒天やゼリーなどにも使えますが、他の用途では使用しないでください」とあった。
確かにところてん突きは、ところてんを突くためだけのの極めてピンポイントな道具なんであって、その説明は当然だ。
すみません、「重要な知らせ」というのはここからなんです
「ところてん用調理器です。寒天やゼリーなどにも使えますが、他の用途では使用しないでください」
正論を読み、しかしまさかところてん突きを仕事用にではなく、個人的に購入して、寒天やらゼリーやらしか突かない人がいるだろうか。
誰だって思うだろう、いろんなものを麺状にしたいって! ところてん突きをところてんから開放すべし!って!
ここから先はそういった同志のみぜひご覧ください。そうでない、ちゃんとした方、真面目に生きている方はきっと、読むと心を乱してしまうと思うから……。
というわけで! 元気を出して自己責任で説明書きを無視して自由に付くぞ。
何だったら突けるだろう。コンニャクとか? カマボコとか? あ、それってつまり、おでんじゃない? おでんを麺みたいにしていっぺんに食べる。それってすごくおいしそう!
おでんにところてん突きが革命を起こすのだ。わー。
とまあ、大盛り上がりで取り組んだわけです。が。
……突けない?
なんと、おでん、ことごとく上手に突けなかったのだ。
竹輪は表面の皮部分が引っかかって上手く出てこないし、はんぺんは柔らかすぎるのか押すと崩れちゃうし、安全パイだと思っていたコンニャクに至っては固すぎるのか出てくる気配すらない。
へえ、コンニャクって意外と固いんだあ、ルパン三世の石川五右衛門の斬鉄剣も切れないのはコンニャクだけだもんね! などとカラ元気を出してみるものの、ショックは大きい。
せっかく買ったところてん突き、もしかしてマジで説明書通り寒天やゼリー意外には無効なのか…。そりゃそうだけど……。
慌てて、ゼリーや寒天が入っているもの以外できれいに押し出されそうな物々を買い込んできた。突けるよね、きれいにツルっと出てくれるよね?!
結果から申し上げますと、上の材料からきれいに突き出せたのは、なんと絹の豆腐とよく茹でて柔らかくした大根の2品のみだった…! その他は何らかの理由で上手に麺状にはできなかったのである。
寒天専用のプライド
いろいろ突きだしてみて実感したのは、とろこてん突きとは、本当に本気で寒天を突くために作られているということだった。
そりゃそうである。
楽勝だと思っていた魚肉ソーセージは、先端部分のすぼまっている箇所が引っかかってしまってNG。
寒天みたいなもんじゃんと思っていたくず餅も、寒天ほどしならないためか、突きだして麺にしたとたん、ポキポキ折れてしまった。これもダメ。
買ってみないと分からないこの意外
そういったわけで、ところてん突きは、説明書に従ってご利用ください。ときおり、木綿豆腐などが突けることもございますが、基本的には気分良く押し出す夢は実現されません。
当然至極のことだけど、なんていうか、私のように買い物に夢を見てしまう人は多いんじゃないかと思うのだ(そうであってほしい!!)。
以上、古賀から全国の、ところてん突きであれこれ突いてみられないかなと考えている皆様へお知らせでした!
今日はこれからおとなしく天草を買いに行きます。