【現地レポ】初めて行った『大阪のコリアタウン』がマジで最高! 感動の気持ちを大阪人に伝えた結果 → あまりにも悲しい答えが返ってきた

ロケットニュース24

この冬、大阪市生野区に『大阪生野コリアタウン』が爆誕!

……と言っても、コリアタウン自体はこの地に昔からあったらしい。これまで3つに分かれていた商店街が統合され、一般社団法人として今回「改めて、この名称でいきましょう」となった、ということのようだ。なるほど。

大阪に “焼肉屋や韓国料理屋が密集しているエリア” があるのは認識していたものの、『コリアタウン』と呼ぶほど韓国チックな場所だとは知らなかった。今後は観光客の爆増が予想される新生・大阪コリアタウン。一足お先に街ブラしてみちゃおう!

・大阪駅から15分

ってことで、やってきたのは大阪・鶴橋駅。それにしても……


ここ、本当に駅前か!?


前後左右にのびる薄暗くて狭い道……夜になればまた違うのだろうが、ちょっとカルチャーショックを受けちゃう光景だよね! 大阪と東京、同じ都会でも全く違うから面白い。

ちなみに私はこの鶴橋駅前エリアを目的地と思い込んでいたのだが、今回『コリアタウン』と命名された場所へはここから南東へ10分ほど歩くとのこと。うっかり鶴橋駅周辺で引き返してしまわぬよう注意が必要!


・韓国グルメを満喫

閑静な住宅街を進んだ先にある、異国感ただよう商店街の入り口。大阪コリアタウンは新大久保(東京のコリアタウンとされるエリア)ほど範囲が広くなく、基本的にはこの商店街を真っ直ぐ突き進めばよい。

このとき時刻は火曜日の午前11時45分ごろ。

観光客というより、地元民っぽい人の姿が目立つな。時間帯の関係かな?

さて……本当は焼肉を食べる気マンマンだったのだが、どうしても立ち寄らざるをえなかったのが『徳山商店』なる店。おいしそうな匂いにつられて中を覗くと……

なんだなんだ! このウマそうな黄色いヤツは!!!!


大きな鉄板でジュージュー焼かれる卵液を、テキパキと四角く形成してゆく徳山商店のおかみさん。知り合いでもないのに思わず「オモニ!」と叫びたくなる見事な手さばきである。食べてみる以外の選択肢があろうはずもない。

ついでに『トッポッキ』(小サイズ / 200円)と『するめキムパ』(300円)も注文し、店内のイートインスペースへ。(※ 店内飲食は1人300円以上の注文時に可能)

ワ〜ッ! なんだか温かみがあってイイ感じ〜! トッポッキやキムパ自体は珍しくないんだけど、こういうスタイルのお店って意外と新大久保には無いよね。韓国の食堂ってこんな感じなのかなぁ? 行きたいな〜韓国!

なお、このウマそうな黄色いヤツの正体は『甘鯛のチヂミ』(700円)。チヂミってニラが入ってないパターンもあったのか……! チヂミの無限の可能性を感じさせる逸品である。


・そしてキムチのポテンシャル

その後、韓流アイドルや韓国コスメのお店を心ゆくまで満喫した私。

大阪コリアタウンの特徴は、こういった若年層向けのショップも押さえつつ、スタンスはあくまで “地元の人がお惣菜やキムチを買いに来る街” というところだろう。 “SNS映えする韓国グルメ” は新大久保ほど多くないが、 “昔ながらの韓国グルメ” なら大阪に軍配が上がる。

そして何より、歩道もロクに歩けぬ新大久保と違い、さほど人の往来が多くない点が素晴らしい。「コリアタウンへ行きたいけど人混みが怖い」という方、迷わず大阪へ!

最後におみやげを購入するべく立ち寄ったのは、午前中でも行列が絶えない『山田商店』というキムチ屋。鶴橋〜生野エリアはキムチを売る店が数多く見られるのが特徴である。

常時60〜80種類というキムチのバリエーションは圧巻の一言。

「キムチ = 白菜か大根」と思い込んでいたが……タケノコにミョウガ、さらにはトン足、カキ、ナマコといった動物性キムチもあるぞ!

チヂミのみならずキムチの無限の可能性をも感じさせてくれる大阪コリアタウン。韓国料理って本当に奥が深いですよね。


・あの男に食べさせてみた

この日、私が山田商店で購入したのは『ホタテキムチ』(約190グラム / 1000円)と『やまいもキムチ』(約300グラム / 500円)。

味をジャッジしてくれるのは……


当サイトの中澤星児記者だ。何を隠そう中澤記者の実家があるのは大阪・鶴橋エリア。彼は日本人でありながら、韓国人並にキムチの匂いを嗅いで育ってきたのである。大粒のホタテキムチ、お味はいかがでしょ?


中澤「ウッ!!!!!」



中澤「これ……痛んでんじゃない!?」


・嘘だろ!?

えぇぇぇぇ……! 大阪からここまでは新幹線で3時間足らずの道のり。慎重に運んできたつもりだが、まさか道中で痛んでしまったのだろうか? だとすれば中澤記者にもお店の方にも大変申し訳ない。確認のため一口かじってみるとしよう……


いや、メチャクチャうまいがな。


──メチャクチャうまいがな

中澤「いや、ちょっと待ってよ! おかしいでしょ、こんなに柔らかいの!」

──そうかなぁ? こんなものじゃない?

中澤「しかもなんか……生臭いよ、コレ! 磯の香りがするよ!」

──そりゃまぁ、ホタテだからね

中澤「え!!? ホ、ホタテェ!?」

──ホタテですけど

中澤「大根かと思ってた……先に言ってよォ〜(笑)!」



中澤「そういうことなら改めて……」



中澤「あ、ホタテだと思って食べたらメッチャうまいわ(笑)」


・いい加減にしろ

図らずも全くキムチに詳しくないことが判明してしまった中澤記者。しかしその裏には、コリアタウン育ちであるがゆえの悲しい過去が隠されていたようだ。

コリアタウンで売られているキムチの多くは、スーパーなどで購入するキムチと比べて格段に味が濃い。また匂いも強く、韓国へ行ったことがなくても「これはガチの本場のキムチ」と確信できるほどである。

そんなガチ・キムチの匂いを毎日嗅ぎながら育った結果、中澤記者はキムチの匂いが嫌いになってしまったのだそうな。シティボーイとばかり思っていたけど、それはそれで苦労があったんだなァ。とはいえ、ホタテと大根の違いは分かっても良さそうだけど……。

「でも……東京へ来てからキムチが好きになってきたんだよね」と語る中澤記者。大阪で生まれた男の哀愁とキムチの匂いを残し、静かに夜更けの東京へ消えていった。たまには大阪の実家へ顔を出してあげてね〜!

参考リンク:大阪生野コリアタウン
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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